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2023イヴェント休業中、各コラム更新中《TIMCUBA動画有》

18644 2023年現在timcubaのイヴェント休業中です。 コラムは随時更新していますので 各メニューを選択してくださいませ。 https://youtu.be/BELIZJu0ruM 2014年の過去動画ですが 六本木で思いきりダンスと音楽を味..

2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

Alex Wilson-Salsa Con Soul-

2008
AWCD6

1 You’re Fine
2.Sabroson
3.Rhythm & Life
4.Antonio
5.Mi Buenaventura
6.Stronger
7.This Time
8.Let’s Stay Together
9.Memories
10.Rio De Janeiro Blue

タイトルが示すように、多大に
ソウルの手法を用いて作られたサルサ音楽、ですが
どちらかというと
ベースはサルサというよりもキューバ音楽のそれといった方が
より、しっくりと来るようです。
あからさまにキューバの伝統音楽を引用しているわけではないのですが
キューバ音楽に傾倒していたことを強く感じさせる、それが
アレックス・ウィルソンの特徴であるようです。

実際にはキューバ人でも黒人でもない英国人ピアニスト
アレックス・ウィルソンなる人物が、サルサとソウルの絶妙な
融合状態を見せている作品を仕上げるに至ったことは
むしろ当然受け取るべきでしょうか
ジャンルの波間を上手く縫っていくセンスの良さで
オリジナル作品数枚目にして、この境地に早くも
辿りついてしまったという印象を持ちました。

2000発表の「anglo cubanao」においてはマジート・リベーラ
2007年発表の「inglaterra」ではオスワルド・チャコンという
キューバを代表するといってよい
ボーカリストを迎えてダイレクトな
ムジカ・クバーナを志向しておりましたが
本作品にはあからさまなキューバ色はなく(消失というよりは
咀嚼を進めた)その部分にも好感を持てます。

彼は、プレイヤーとしても
作曲家・アレンジャーとしても、頭一つ抜けた存在に
なりつつあるかと思われますが、今回は
ソウルフルかつ軽やかな歌い回しの
ボーカルを複数名起用し、これまでで最も
親しみやすい作品に仕上げてきたようです。

そういうわけで、中でもボーカル曲にどうしても注目してしまいますが
中でもN Phillips 嬢による♯3、♯6、♯8、これがラテンの歌手であったなら
絶対こうは歌ってくれないだろうというR&Bムードで、素晴らしくアレックスの
洒落た世界観にはまっております(アル・グリーンの名曲
「Let’s Stay Together」のカヴァーにはかなりぐっときてしまいました)。
一方
いわば都会的なサウンドはさすがに今の時代において
ある種の懐かしさに繋がる、ということは思わずにはいられませんし
また、今後テクニカルでより彼のクレバーさを見せつけるような
作品を出してくるんじゃないかという
気も致しますが、まずはサーヴィス精神に満ちた作品として
ご紹介しておきたい、そんな一枚です。

(DJ KAZURU★2009/2/8)


踊るのはもちろん、じっくり聴いて楽しめる質の高いアルバムですよね!
ここで取り上げてもらえてとてもうれしいです。
アレックス・ウィルソンは英国人ですが、いわゆる白人イギリス人(アングロ・サクソン)ではなくて黒人(アフリカのシエラ・レオーネ)のルーツも持っているんですよね。「サルサ」も、ももうラティーノだけのものではないし、こんなふうに多民族ミックスでどんどん融合・発展していくのはすばらしいことだと思います。
この人、これが完成形じゃないと思いますよ。この次、これから先がますます楽しみなアーティストです。
p.s.
今度アレックス本人に会った時にこの記事の内容とTIM★CUBAのこと、伝えてみますね!
英国支部長より愛を込めてxxx

ああ黒人ルーツもある方なのですね、なんか納得。
仰るように、音楽としてのサルサは
多民族ミックスすることが発展への唯一の道だと思います。
そこで求められているのがAlex Wilsonのようなバランス感でしょう。
ALEXご本人に記事を読んではいただけないでしょうが、日本にも
彼の音楽に共感し、愛聴している人が沢山いるのだと、是非
お伝えくださいませ。そして、次の作品を待っています、と。

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