現在は毎日新聞の購読者ですが
此の4月から連載小説は夕刊では
津島祐子氏(学科は異なりますが、大学の
先輩にあたります。言わずと知れた太宰治の娘さんですが
本当に生き写しのお顔)、日曜版では角田光代氏の
ものがスタート。
角田光代氏の著作は
ついこの間「トリップ」を読んだばかりです。
これをもし日本人でない人が読んだなら
日本はなんと悲しい生活者の集まりなのだろうと
げんなりされるのでは? と思うくらい
人間のやるせない部分を書く人ですよね。
一番見たくない処を暴かれてしまうような感じで。
でも、それが面白いのですけどね、そして
構成が上手いなーと思いました。
短編連作ってテクニカルなものが必要。
「トリップ」の町の住人になりたいとは
思えないですが(笑)。
同じ短編連作集でほぼ、同時期に書かれている
甘糟りり子って方の、「みちたりた痛み」っていうのも
最近読んだのですが
こちらはぽかーんとするほどバブリイで
とても同じ現代日本が舞台とは思えぬ
文字通り泡のような小説でした。ただ
「ウエスト」の項に登場する
「ここの菓子はどれも甘さは抑えてあるのに、
しっかりと濃厚な味わいがあった。素材の
本当の味がある」
という描写には賛成です。
小説では青山店が登場しますが
銀座本店が私のおすすめ。
(DJ KAZURU)
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