「少女漫画家『家』の履歴書」
週刊文春編　拝読。

一条ゆかり、美内すずえ、庄司陽子
山岸涼子、池野恋・・・
そうそうたる漫画家が並んでいますが
売れっ子であるほど必要なのは
アシスタント、そしてアシスタントを呼べる
大きな家なのですね。

大御所のみなさんもれなく
部屋数の多い家を若くして建てていて
家族の居住場所とアシスタント部屋を
確保されています。

昭和20年代生まれの漫画家さんが
多いですが、一世代上の水野英子先生は
著作権の主張をして業界から睨まれたとか
先人たちはいつの世もたいへんですが
そういう人のおかげで正当な評価が
徐々に女性漫画家にもたらされることに
なったのでしょう。

「23歳から36歳までの一番良い時期を
編集者と不倫関係になってドブに捨てた」
(庄司陽子)とか

「経理を任せていたアシスタントに
八千万使い込みされた」
(庄司陽子)とか

「お父さんが遊び人で私が生まれた数日後
家が破産。上流階級に憧れて自分で
設計した家は吹き抜けのせいで暖房が
きかない」
(一条ゆかり)とか

「占い師にありとあらゆる鬼門を
塞いでもらって設計した家で得意の
怪奇ものを書こうとしたら、まったく
書けなくなっていた」
(山岸涼子)とか

面白エピソードだらけ。

あとここには登場しませんが
山岸涼子も一条ゆかり先生も
漫画家なんて遠い世界と思ってたところに
同世代の里中満智子先生が16才でデビュー。
そのニュースで、がぜんその気になったとか。
里中満智子ってすごく影響与えてる
存在なんですね。
ちょっと文芸映画みたいな
作品多くて私も大好き！

DJ KAZURU