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イヴェント休業中《TIMCUBA動画》

18644 https://youtu.be/BELIZJu0ruM 2021年現在timcubaのイヴェント休業中です。 2014年の過去動画ですが 六本木で思いきりダンスと音楽を味わえた時代の 映像ご覧ください。 by DJ KAZURU ..

2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

エリザベスの友達

村田喜代子 著
「エリザベスの友達」拝読。

村田喜代子氏は昭和20年生まれなので
母世代の人の物語と言えるでしょう。

いまは90歳代になり痴呆の
海を漂う老女。
人生で一番良かったときに
戻ってしまうことはよくある症状だという。

彼女の心は
かつて日本統治下の天津で
華やかな暮らしをしていた若いころに
戻っている。

満州で農業をしていた貧しい日本人たちとは
異なり、駐在員の日本人妻たちは
髪を巻いて
マイセンのティーカップで紅茶を飲んでいた。

この租界においては日本女性も
夫からおまえとは呼ばれず、嫌なことには
ノーと言える自由があった。

近くには清朝最後の皇帝溥儀と
妻の婉容がヘンリーとエリザベスと
名乗って暮らしていた(このあたり
映画ラスト・エンペラーで我々も
知ったことですね)。

それにならって
自らをヴィヴィアンやエヴァと
呼び合っていた日本人駐在員妻たち。

華やかな暮らしは遠ざかり
戦争に巻き込まれたのは皆同じだけれど
その時代に何があったかも
若い人たちは、もうしらない。

半分忘れ去られた日本人の歴史と
老いとはなにかをバシッと書いてくれた
さすが村田喜代子です。

またこの小説は松村由利子氏の句

「もう誰も私を名前で呼ばぬから

エリザベスだということにする」

が契機になったということです。

・・・

夫は大陸へ出征して
幼い子供が二人いる。
舅は痛風で足が立たず
姑は口が悪くて神経痛だ。
牛は年寄りで、馬は
働きすぎて眼が見えない。

食べさせねばならないものたちの口が
あんぐりと開いている。
男は鉄砲を担いでわざわざ海を渡り
戦争に行くが、乙女さんは朝ごとに
家の中、畑と、別の戦いに明け暮れている。

強い風ががふいてきた。
空が昏くなり遠くで喇叭の音が流れていた。
潮の満ちるような響きは大勢の人間の声に違いない。

ズドーン
ズドーン

と、地を揺るがす戦場の砲声が響いてきた。

乙女さんは鍬を捨てて立ち上がった。
いよいよ自分も征かねばならないと思う。
赤ん坊を負ぶい紐で背中に括り付け、上から
破れ半纏をかぶった。

(中略)

家も国も海も山も
人も動物も守ろうと思う。

乙女さんのなかでは
守ることと攻めることは一続きになっている。
人を産むことと殺すことも裏表である。
なぜかそういうことになっている。

愛と攻撃と、神と鬼とは
一身の内にある。

・・・

DJ KAZURU


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