歌舞伎座裏は
今年とにかく新店ラッシュ
イマカツもそのひとつで
行列しているようなカツ屋さん。
ヒレとネギを合わせた
串カツもとっても
美味しかったですが
何より
ささみを塩でいただくのが
特色。
軽い、とにかく軽やかに
揚がってます。
スコッチエッグみたいな
ぴよぴよメンチは
玉子がとろりとした状態。
・・・
北方謙三 著
「望郷の道」 拝読。
日露戦争あたりの時代。
九州の侠客の女親分として
一家を率いている女性のもとに
婿入りした主人公。
彼は持ち前の才覚で
一家を大きくしていきますが
地元のゴタゴタで
台湾に追われます。
当時は日本人が
商売を手広くしていた
台湾で、菓子職人との出会いをきっかけに
一台菓子メーカーを
立ち上げて成功する。。。そんな
展開ですが
これ、北方氏の
曾祖母にあたる夫婦の
実際の話を脚色したものだそうです。
びっくり。
その菓子メーカーというのは
キャラメルとドロップで
かなり成功をおさめたそうで
曽祖父にあたる方の
商売のカンが鋭かったのだろうと
思われますが
曾祖母という人は
そもそも九州で
百人からの子を抱えていた時期もある
女親分で
証拠の写真も現存しているとか。
北方氏もエッセイで
「緋牡丹お竜のモデルだったのではないかと
思うほど」
と書いております。
自分の係累に
そんな人がいるってすごいね。
小説のディテールは
創作部分が多いでしょうが
それでも
一本筋の通った、気持ちのいい人間が
多く登場しています。
これは、侠客の精神
義理とか、筋目とかが
ベースになった
人物の書き方といえましょう。
現実に目を向ければ
鼻で笑われそうなくらい
義理もなにもあったものじゃない
人間関係がはびこる世の中ですが
だからこそ
こういう小説が心地よく感じます。
(DJ KAZURU)
Add A Comment