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2023イヴェント休業中、各コラム更新中《TIMCUBA動画有》

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2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

檸檬・それから

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本日のお茶請け

サンポワン小石川の
スペインレモンのケーキ。

爽やかながら
生地には温かみのある
スパイスが使用されており
冬のケーキに仕上がっております。

・・・

文庫新刊が出るたびに
なんとなく買ってしまうものに
夏目漱石がありますけれど
「それから」は久しぶりに
読んだ気が。

わたくしは
将来何になりたい? と
問われると
「高等遊民」と答えるくらいに
夏目漱石にかぶれていました。

「こころ」の「先生」みたいに
学が高く、金の心配がなく
人間関係に執着せず
当時少なかったであろう
外国人ともさらりと交流し
しかし、思索は深めている
とまあ、こういうのが
若き頃の憧れであったわけです。

しかし
2013年も暮れようとする今
「それから」の主人公の生き方を
拝読しますと、これ
典型的な高等遊民で
実家から毎月金を貰えて
下女と書生を雇っての気ままな
一人暮らし。
丸善から洋書を取り寄せては
ぱらぱらと眺める生活ですが
ものすごくイラッとしました。

主人公は30歳。
職を持たず、また職をもつ
努力もしていないということでいうなら
完全なニート。

挙句、同級生の女房に
懸想して
昔プレゼントした
指輪のことなど持ち出し
意味深な会話をしたりしています。

同級生が
新聞社で頑張って働いている昼間に
その女房を口説き落として
自分と結婚しましょうというころまで
持っていくも、彼女の意志が
明確というわけでもなく
病弱であることから
その後長年連れ添える保証もない。

また、同級生から
父親に向けてすべてをつまびらかにする
手紙が届いたとあっては勘当も免れず
とはいっても
職業を持てる気もしない、そんなありさま。

これって
結局なんだったのだろう。
そう思って文庫付属の井上荒野嬢による
「鑑賞」を読んでみたら

「この小説の主人公は死んでいる。
その主人公が
生き始める物語だ」

というような感じで書いてあって
ああなるほどと。

荒野嬢も
このぐっずぐずの主人公を
「苛立たしい男」と評していますが
赤く染まった街のラストシーンを挙げ

「でも、代助は今、生きている。
私はそう思い、彼のために祝って本を閉じた」

と書いています。
そういうことなのだと私も思います。

でも大半は
「こいつむっかつく奴やなあー」
という感じです。

sorekara

(DJ KAZURU)


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