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2023イヴェント休業中、各コラム更新中《TIMCUBA動画有》

18644 2023年現在timcubaのイヴェント休業中です。 コラムは随時更新していますので 各メニューを選択してくださいませ。 https://youtu.be/BELIZJu0ruM 2014年の過去動画ですが 六本木で思いきりダンスと音楽を味..

2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

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悠心亭玉介 著
「玉介一代」 拝読。

以前、紹介した
「たいこ持ち」の著者
吉原伝説の幇間
桜川忠七氏の後輩にあたる
玉介さんの著書。

明治22年生まれの
忠七さんにたいして
こちらは明治40年生。

幇間全盛期を知っている
人ではあるけれど
つまりは戦中、戦後の
おはなしが多くなってきます。

わたくしが
なぜに
幇間という仕事に
興味を抱いてしまうのかといえば

「究極の通人」

に、ほかならない

思うからなのですね。

そもそもの幇間のはじまりは
吉原などにいつづけして
宴会をじゃんじゃん催していた
旦那衆が、金を遣いはたして
たいこ持ちになった、と
いいますから
世の中の上から下まで
知っているような人でないと
できないという感じがあります。

玉介さんも
子供の時分から
歌舞伎狂い。

役者の真似をする
「声色芸人」(当時は
稼げた商売だったらしい)になり
「落語」の道も究め
「常磐津」の名取にもなっています。

当時の
常磐津の稽古というのは
素人のお弟子さんなら
一年かかってゆっくり曲を
覚えても許されるけれど
プロ志望者ならば
たった三回、師匠が
弾いたフレーズを思えられなければ
失格だったとか。
ちなみに芸者は五回だそうです・・・

そのように
芸を幅広く身に着けていながら
芸ではなく
場の空気を操って
お座敷を盛り上げる、という
たいへんに難しい仕事なわけですね。
職業的地位は
とても低いような感じになってますが。

芸をやっている最中は
他の神経使わないですむから
芸人は楽なんだよ。

難しいのは
芸をやる前と後の
「修羅場」なんだ。

これがたいこ持ちの真髄なんだ。

ちなみに

忠七さんは

「聞き上手で
すべてを
賑やかに持っていく雰囲気を持っている」

そうで、
「忠七さんは横綱。こっちは
序の口」 だとか。

まあ
いずれにしても
これ、1986年に出た本で
80歳を迎えた玉介さんの話なわけだから
今の世の中には
殆ど関係なくなった話です。

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「昔の客は自分の金で遊んでいたけど
いまの客は社用族だから
仕事の延長線で本当の遊びじゃない」

というセリフもでてきますが
2000年を超えた現在
社用族すらいないしね。

「玉介に100万円預けなさいよ。
芸者呼んで、料亭で
芸をいろいろ見せて
楽しませるよ!」

と、仰っても
その芸をわかる日本人というのが
ほぼほぼ存在していない。

カラオケとかが出てきて
遊びのカタチ、接待のありようも
変わったから
仕方ないのですけど
政治で成功しているひと、
経済的に成功している人、の
うわてをいく存在の
幇間。
忘れ去られてほしくないな。

たぶん英国の
バトラーとかも
そういう感じの気遣いなり
間合い、教養が
求められたのではないかしら。

(DJ KAZURU)


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