KAZU FUKUDA

KAZU FUKUDA
観葉音楽
Vol.14
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TIM☆CUBA Music of the Year 2006 ティンバ大賞
2007年2月11日(日)

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TIM☆CUBA Music of the Year 2006 海外部門
2007年1月31日(水)

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TIM☆CUBA Music of the Year 2006 ソン部門
2007年1月25日(木)

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TIM☆CUBA Music of the Year 2006 女性シンガー部門
2007年1月13日(土)

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TIM☆CUBA Music of the Year 2006 ミクスチャー部門
2007年1月7日(日)

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TIM☆CUBA Music of the Year 2006 新人賞
2007年1月5日(金)

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観葉音楽 By KAZU FUKUDA

観葉音楽 By KAZU FUKUDA

▲INDEX  
 TIM☆CUBA Music of the Year 2006 ティンバ大賞


2006 年の総集編、国内のティンバ・バンドによるベスト CD・ティンバ大賞の発表です。
今回は突出した作品がなかったのでランキングは順不同でいきます。





まず注目の Charanga Habanera 。
No Salsa アルバムからの帰還ともいえるティンバ・テイストの作品
「 El Ciclon de la Habana 」 を発表。チャランガ卒業組みの Charannga Forever や Los Ases de la Timba と比べ役者が1枚上であることを見せつける快心作でした。





Sur Caribe は若手新人バンドではありませんが、今最も勢いがあります。バンド・サウンドから生まれるグルーヴは強力。
アルバムを出すたびに自己ベストを更新中の状態で、一時期のマノリートのような成長株です。





Azucar Negra は 3 作目となる新譜を発表。
相変わらず、良い曲が多い作品となっています。
バンドの状態も安定してきたようなので、次作が更に期待されます。





Paulito F.G. はソロ・シンガー色を強調した作品を発表。
ソロ・ボーカリスト Alain Daniel と比較するとやはり格の違いがあります。
ややサウンドに重厚感がありませんが、2000 年以降のティンバ・スタイルを消化し、バラエティに富んだ内容で好作品でした。





2000 年以降久々となるフル CD をリリースした Bamboleo 。
2006 年を振り返ってみると、話題、勢い共に結果的には No.1 だったのではないでしょうか。


全体的に見ると、今回取り上げたバンドは、Sur Caribe 以外、以前の自己傑作が最大のライバルである状態になっています。
近年その壁を乗り越えることに成功したバンドは Los Van Van だけでしょう。
ノミネートから外れた Manorito y su torabuco は破竹の勢いに一呼吸おいた内容となりました。

キューバン・サルサやティンバはまだまだ力を持っているはずですが、シーンが活性化するには、トップ・バンドが全盛期の傑作を越えるものを生み出すか、強力な新人が飛び出すか、中堅バンドがシーンのトップに上昇してくるかにかかってきているように思います。
2006 年は、その前段階という 1 年だったように感じます。


2007/02/11 
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 TIM☆CUBA Music of the Year 2006 海外部門


2006 年度は、Tiempo Libre、Mamborama、Calle Real、
日本でも Chakala と好盤が軒並みリリースされ、
キューバ国外組みの時代到来すら予感させる年でした。

Tiempo Libre は、ラテン・グラミーにノミネートされ、
すっかりメジャーになり、
ビル・ウォーマーのMamborama は、全3作中最高の出来でした。

その中で出色だったのがCalle Real。





今まで聴いたことのない質感のサウンドに、
ここのところ感じていなかった興奮を覚えたほどです。
キューバ国内のティンバが
新しいアレンジやサウンドを打ち出しきれていない現在、
海外のキューバンが
独自に1歩先をいくのではと思わせる1作でした。


2007/01/31 
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 TIM☆CUBA Music of the Year 2006 ソン部門


昨年度の Son は、リリース作品が多かった割には新しさを感じさせる傑作はありませんでした。

期待していた Soneros All Stars のセカンドは、
1作目で味わえた怒涛のチャングイとは異なったサウンドになり、
Son の未来系を提示していた Jovenes Clasicos del Son は、
トラディショナル・ソンへ回帰してしまいました。

その中で、光っていたのは大御所達。
御大エリオ・レベと息子のエリート・レベの音を1枚にまとめたベスト盤は、一時代を築いたレベ・サウンドが色あせていないことを示していましたし、

元オリヒナル・デ・マンサニージョのカンタンテであり名作曲者であるカンディード・ファブラの久々の新譜は、いぶし銀の Son を堪能できる好盤でした。





そしてエンビーディアから出たルンババーナの復活盤は涙物。
このレーベルの存在価値はこういった企画を打ち出せるところでしょう。
音は 1980 年代を彷彿させるもので、あの怒涛のサウンドが蘇ります。

カンディード・ファブラも良かったのですが、
個人的な思い入れから Son の1枚は、特別賞として
ルンババーナ 「 Que te Revisen! 」 にしたいと思います。


2007/01/25 
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 TIM☆CUBA Music of the Year 2006 女性シンガー部門


昨年は女性シンガーの作品が数多くリリースされた
年でもありました。

Fuan Formell の娘、米国在住の Vanessa Formellのセカンド。
スペイン在住の Lucrecia。
ジャズ系の Xiomara Laugart。
そして、元バンボレオの Vania。
Elena Burke の追悼盤もリリースされていました。

女性ボーカリストは、イサックやパウロのように
サウンドの構築をボーカルと合わせて
視野に入れている人は稀で、
歌うことが表現の全てという人がほとんどです。





その中で、Vania の初ソロ作は
スペインの名作曲者 Alejandro Sanz の曲を
素晴らしいボーカルで表現した秀作。
落ち着いた中にも艶のある女性ならではのボーカルは
今や随一といえます。

女性ボーカル部門という名称をつけましたが、
2006 年を代表する10 枚に入る作品と思います。


2007/01/13 
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 TIM☆CUBA Music of the Year 2006 ミクスチャー部門

2006 年は、Interactivo 一派の新たな動きが
目立った1年でもありました。

その本体であるロベルト・カルカセース率いる
インテラクティボのデビュー盤。
ポエット・ラッパー、Telmary のデビュー。
そして、Raphael Sebbag とのコラボ CD の制作。
ジェルバ・ブエナ等でその才能を発揮している
Pedro Martinez のファースト・ソロ作。
そして、既に人気と評価が定着した感のある Yusa が監修した
企画CD Breathing Havana にエントリーされた新人アーティスト達。
またクバトンの牽引役 Cubanito 20.02 のセカンドも
発売になりました。

フィーリン、ヌエバ・トローバに続く新たなムーヴメントが
はっきりと登場した年だったといえます。

その中で最も光っていたのは、テルマリー。
映画 「 Musica Cubana 」 でもひときわ目立っていました。
今後の活躍を予測して、
新設のキューバン・ミクスチャー部門の受賞は、





Telmary の 「 A Diario 」 にしたいと思います。


2007/01/07 
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 TIM☆CUBA Music of the Year 2006 新人賞

新年おめでとうございます。
本年も DJ イベント 「 Dance! TIM☆CUBA 」 と
サイト 「 TimCuba.com 」 をよろしくお願いします。

それでは、第4回目となる恒例企画、福田カズノブが選ぶ
「 TIM☆CUBA Music of the Year 2006 」 の発表開始です。





まずはじめは、キューバ国内ティンバ部門の新人賞から。

シーンの発展の為には、
将来性のある強力な新人の登場が不可欠です。
昨年度 CD デビューした有力なアーティストは、
Nelson Manuel 、Alain Daniel 、Salsa Mayor 、
Los Ases de la Timba の4組。

Salsa Mayor は、既にソロでデビューしているマイケル・ブランコ率いるハバナの中堅バンド。
ライブを数多くこなしているので演奏はなかなか良いのですが、
ほぼ PUPY バンドと同様路線で、
新人バンドとしての新しさ、革新性はありませんでした。

Los Ases de la Timba は、
エンビーディア・レーベルの即席企画ユニットなので、
メンバーの豪華さ以上のものはありません。

そうなると、Nelson Manuel か、Alain Daniel かという選択ですが、
Alain Daniel は、バンボレオで人気を得てからの独立で、
ライターとしての才能もあって、将来性あり。
Nelson Manuel もなかなかですが Alain の方が役者が上でしょう。

CD の内容は少し力強さに欠けますが、
未来のイサック、パウロに成長することを期待して、
2006 年度の最優秀新人賞は、
Alain Daniel 「 Avisale a mi Gente 」 にしたいと思います。


2007/01/05 
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▼観葉音楽 Vol.13

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