黒澤明の
「八月のラプソディー」という
映画を見て
冒頭から
あれ? っと思ったのだけど
これは大好きな
村田喜代子氏の
「鍋の中」が原作でした。
長崎の原爆が
大きく関係する
アメリカと日本の
家族のものがたり、という
だいぶ原作とは違う映画になっているのですが
ディテールをかなり拝借している感じです。
原作どおりのエピソードが
示す、日本の田舎の空気感と
戦争を経たことで、どのように
心がつぶれ、そして
そこから
人が人を赦し受け入れるのかという
心情が映像の力で
あいまって、訴えてきます。
この原作から
こんな映画ができるのか! と
とてもびっくりしましたが
ラストまで見終えて
感嘆するしかなかったです。
児童合唱団の「のばら」
のコーラスにまみれて
嵐の中
疾走する老婆の姿は
なんという説得力をもっていたことか。
あんなに素晴らしい疾走を映画で
観たのは
レオス・カラックスの
「汚れた血」(だっけ?)以来・・・
(DJ KAZURU)
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