塔の中の女
間宮緑 著、拝読。
まずは文章の美しさに
驚きました。
数ページ読んで、これは
大正か昭和初期生まれの
埋もれたる女性作家が
書いたのだろうな、と思いました。
しかし
プロフィールによると
1985年生まれの男性が
2011年に書いたとある。
二十代でこれを?
どういう読書経験を積んだら
これまでに豊富な語彙力
文章力が身に付くのか···
すべての章立てには
エスペラント語の副題が。
作者はエスペラント語を
身につけているらしく
そのあたりにも
この不思議な物語に
繋がる何かがありそうです。
近代以降ではあると思われるけど
判然としない時代設定。
寓話のようなおはなし。
ギリシャ悲劇の
オレステスとエレクトラが
ベースにあるとわかっても
完全に理解することは
できませんでした。
ただ、この文章に浸ると
快感があります。
こんな文章にを書くなんて
実際にあったらどんな人なのか
すごく興味あります。
単行本は
一冊しか出てないようですが
短編なども書いてるようなので
ぜひ読んでみたいものです。
しかし、こういう
「イマドキ」でない小説は
売れないだろうな···
DJ KAZURU
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