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2023イヴェント休業中、各コラム更新中《TIMCUBA動画有》

18644 2023年現在timcubaのイヴェント休業中です。 コラムは随時更新していますので 各メニューを選択してくださいませ。 https://youtu.be/BELIZJu0ruM 2014年の過去動画ですが 六本木で思いきりダンスと音楽を味..

2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

京都の女王

京都を舞台にしたミステリー
または2時間ドラマの原作として人気の
山村美紗に興味を持ったのは
「赤い霊柩車」シリーズをテレビで見てからです。
葬儀社の社長が殺人に巻き込まれて
すったもんだする話ですが、20年前くらいに
葬儀の仕事をしていたので、京都の儀式の風習の
違いも含めて興味ぶかく見てました。

というわけで
花房観音 著
「京都に女王と呼ばれた作家がいた」
拝読。

驚いたことに、今でもテレビで
山村美紗ドラマは見かけるのに
紙の本では山村美紗の作品は殆ど
入手できなくなっているとか。

同じく20年前に逝去した司馬遼太郎の
本は普通に書店に並んでいるのに・・・。

山村美紗が同業者の西村京太郎と
隣の屋敷に住んでるくらい仲良かったことは
知られていますが、実際には元教師の夫がいて
その夫は美紗の死後美紗そっくりの
39歳年下の女と再婚して
彼女をモデルに
美紗の肖像画を描き続けているとか
驚愕。
こっちのほうがミステリーです。

戦中を京城(現ソウル)で
校長先生の娘として割といい生活を
してたようですが
終戦、引き上げでボロボロになり
病弱でもあった美紗は
のちに教師となり数学教師と結婚し
子供も二人産みつつ作家への夢を
持ち続けますが
デビューできたのは40歳近くになってから。

意外と不遇な半生だったのですね。

松本清張の講演会に行って
近づいて気に入られたり
売れる前の西村京太郎にファンレターを出して
実際に親しくなっちゃうとか
策士だな〜と思う一面もありました。

自分が成功しだしてからは、その
成功をアピールしたくて
常に華やかな装いで人前に出ていき
長者番付に載りたいために一切
節税はしなかったとか。

ただ、美紗は文学賞に縁がなく
それはコンプレックスだったようです。

しかし
どうしても彼女が欲しかった
江戸川乱歩賞の候補者が

森村誠一
夏樹静子
和久峻三
皆川博子

だったそうですから
これは難関だったでしょうね。

賞には恵まれなくとも
美紗が活躍した1974年から1996年は
一番書籍が売れた時代なのだそうです。

出版ピークの時代に
いっぱい書いて、売れて
栄華を味わった感もあります。

というわけで、非常に
面白く読んだのですが、著者が
山村美紗の評伝を書きたいと
思ったときに協力してくれる
出版社は無かったそうです。

西村京太郎がトップセールスを
いまだ持っていて
美紗との関係に言及せざるを得ない
本の出版はタブーなのだと。

あんなに芸能人の裏の顔を暴き立てている
出版社も作家だけは自分のところの
稼ぎ頭だから悪くかけないのですね
ふーん。

ところで
「〜殺人事件」ばかり書いていた美紗ですが
唯一のノンフィクションとして
母のいとこであった
長谷川一夫の本を書いているとか。
これは読んでみたい!

DJ KAZURU


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