文楽第三部
女殺油地獄へ。
何度も観てる演目ですが
大好きな話です。
放蕩息子が落ちるとこまで
落ちた話といえばそれまでですが
店の主人だった親が死んで
手代が継父になってたり、種違いの
妹がいたりなんとなく
家庭に居所がない部分もあるんです。
そんな男が
ちょっと踏み外すとこんな
悲劇につながるのかな、と。
冒頭の
お吉が、与兵衛の世話やく場面で
あー、与兵衛は馬鹿だし
粗野だけど
男としてなんか色っぽいところがあるし
「姉のような弟のような」という
関係の中で気安く付き合えることを
お吉も喜んでるんだろうな、という
感じがしたのね。
具体的な金の無心が始まるまでは
お吉にとって心地よい関係だったのかな、と。
そこを嗅ぎつけて与兵衛は
つけ込んできたんかな?
勘十郎さんの与兵衛。
金が無理なら油をここに
分けてくれ
って言った瞬間、与兵衛は
お吉を殺す決心したなと
はっきり分かった。
殺害場面は油で人形が
滑り転びまくるのだけど
すごい迫力なんだよね。
堪能しました。
DJ KAZURU
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