駒込、中里の
塩気がアクセントの
揚饅頭と南蛮焼戴きました。

ここの揚饅頭、なかなか
買えないんですよね、嬉しいです。

パリパリ感が最高。

・・・

赤松利市　著
「隅田川心中」拝読。

文楽の心中物に
インスパイアされた物語を
期待したのですが違いました。

60歳代の孤独な初老の男が
若い女を金で買えるチャンスに出会うのですが
それはすべて裏社会の人間に仕組まれた
出会いで、結局は財産を注ぎ込み
横領に手を染めにっちもさっちも
行かなくなる話。

モテたことがないから
簡単な策略に引っかかる主人公は
若い女と久しぶりに
セックスできそうとなったら
バイアグラ処方してもらったり、
涙ぐましい男なのですが
社会の底辺で辛酸なめている
人間から見たら
のうのうと苦労もなく
小金をためて生きているわけで
こいつから何もかも奪ってやろうという
感じがする男なんですね。

若い女に天麩羅屋で
店の人には聞こえないように
ウンチクをたれる描写があるのですが
通に聞かれると馬鹿にされるかもしれないから
そういう人の前では黙ってるけど
若者はどうせ何も知らないとたかをくくって
偉そうに喋る男って惨めね。

じつは若い女のほうが
よっぽど世間を知ってたりするのにさ。

というわけで、「浅草オヤジ狩り」という
タイトルが良かったと思います。
なんで心中なんて言葉持ち出したんだろうな。

浅草界隈のリアルな町並みが
描写されてたのが救いでしょうか。

DJ KAZURU