今年に入ってキューバ系のリリースに
ソンが目立ってきました。
まずは、NGラ・バンダのリーダー、
ホセ・ルイス・コルテスのソロ作。
これは、ティンバでもジャズでもなく、
どっぷりソンに浸かった内容。
ここ30年間、キューバ音楽の流行りを
いち早く提示し続けてきたホセ・ルイスが
「ソン」のみのアルバムを作るのは
ソン復興の兆しのひとつといえる出来事です。
そして、現代ソンの名バンドシエラマエストラの新作。
名ボーカリスト、ホセ・アントニオ・ロドリゲスを
亡くしながらも、メンバーの結束で
オーソドックスで充実したアルバムを
制作しています。
また、来日ライブでファンも多い
パンチョ・アマートの新作も。
こちらは、よりトラディショナルな内容で、
さらに原点回帰しています。
最後に取り上げるのは、
ティンバ色の強くなったマノリートから
スピン・アウトしたエル・インディオ待望の作品。
自身のバンドを率いて
バンド・サウンドを展開しています。
勿論、インディオの渋いボーカルは健在。
ティンバは古くなり、レゲトンも落ち着いて、
これからのサウンドの方向を
見失いつつあったキューバ音楽界ですが、
ここにきてソンがにわかに浮上しています。
まだ、新しいアレンジ・演奏として、また楽曲として
大衆の支持を受け流行るまでには至っていませんが、
ひとつの流れがでてきたのは明らかでしょう。
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