和菓子の一幸庵にて
季節のお菓子「磯あそび」。
白い餡の入った薄皮饅頭です。
店に雑誌が置いてあって
作家の中島京子が
近所の名店として、一幸庵を紹介する
記事が載っていました。
その中島京子の「女中譚」。
90歳になった
元女中が経験談をつらつらと
喋っていくという内容ですが
いわゆるメイドという感覚と
大きく異なるのが女中の世界。
私も幾つかの小説において
日本に数多く存在した
女中さんというものを知りましたが
時には
主婦に成り代わり家事をこなしながら
躾を身に着け、年ごろになれば
嫁入り先の心配までして貰えるものであったり
また
其れとは逆に
お定まりの女の転落人生の
入口だったりすることもあるようです。
中島氏は、こういった
女中文化に大変詳しく
その不思議な制度を魅力的な物語として
現代に蘇らせてくれます。
(DJ KAZURU)
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