1993
VICJ-5047
1. ユージニア / タニア・マリア
2. マダレーナ / ジョアン・ブラッキーン
3. サンバ・オールディ・ロング / ホルヘ・ダルト&ザ・インター・アメリカン・バンド
4. ジャンプ / フローラ・プリム&アイアート
5. ソイ・ヨ / モンゴ・サンタマリア
6. メドレー,インプレッションンズ~ソー・ホワット / モンティ・アレキサンダー・クインテット
7. オデ・トゥ・カチャオ / ティト・プエンテ
8. オン・ア・サンデー・アフタヌーン / レイ・バレット&ニュー・ワールド・スピリット
9. リップ・スマッカー / ポンチョ・サンチェス
10. マンボ・ミンドロ / カル・ジェイダー
11. ユンバンベ / ポンチョ・サンチェス
12. デスカルガ / ティト・プエンテ
13. ヤトラッタ / タニア・マリア
選曲:ラファエル・セバーグ(UFO)
今回はキューバ無関係です。
コンコード・レーベルからピックアップされた
ラテン・コンピレーションです。
本当は♯1が収録されているタニア・マリアの
オリジナル・アルバムを紹介しても良かったのですけれど
それをブラジル音楽を専門としない私が挙げるには
あまりに図々しいだろうと
そういった思いで程よくラテンミックスされたこのコンピレーションを
選ばせていただきました。
そういうわけですから、♯7や♯11や♯12あたりのものは
実はどうでもいい。
とにかくタニア・マリアの奇跡的に心を揺さぶる演奏を
お聴きになって戴きたいのです。
♯1はイントロからフェイド・アウトしていくラストまで完璧です。
言ってみれば
「踊りたくなるリズムでとても明るさに満ちているのに
なぜだか涙が溢れそうになる。奇妙な祝祭感に包まれた曲」
なのですが、これをそのまま伝えたところブラジル音楽に詳しい方は
「それこそがサウダージじゃないの」と
仰いました。
ああ、そうなのですね。
望郷の心というだけでは確かに足りない
この混沌とした、表と裏がないまぜになったような気持ち。
それを表現するのにこんな便利な言葉があったとようやく
私は気が付くに至ったのです。
ところで、この曲をコンパイルしたラファエル・セバーグ氏
自身のライナーノーツによると、これはDJした時にミステイクで
かけてしまった曲だが、とても気に入ったとあります。
ならば、氏のミスに感謝致しましょう。
他にも偶然みつけたよい曲などが収められていたなら
もう少し、レア度の高いコンピレーションになったかも知れません。
とはいえ、フローラ・プリムの曲(♯4)などは大変素敵です。
コンコードというレーベルのセンスがよく現れている一曲。
つまりはデスカルガ・ラティーナといいつつも
ブラジルに特化して耳を傾けてみよ、と。
今回はそういうことです。
(DJ KAZURU ★ 2007/05/21)
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