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2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

カウントダウン

17460 TIMCUBAカウントダウンありません が、12/31 麻布トロピにDJ KAZURU ちょっとだけ 遊びにいきます 21時から日付変わるあたりまでいる予定! ..

ゆうじょこう

2013-0529yuujokou

「新潮」連載時から
衝撃的に面白いと思っていた
村田喜代子の最新刊「ゆうじょこう」
改めて、拝読。

・・・

明治36年。
海女と漁師含めて100人ほどの住む
硫黄島から
東京吉原、京都島原に次ぐ
九州は熊本の歓楽街に
16歳のイチは売られてきました。

何の教養もない田舎の娘ですが
女郎になったからには
店との間で交わされた
証文が読めること、客に手紙だ出せる程度の
読み書きの技術が必要なので
街に800人いる女郎と同じく
「女紅場」といわれる学校で学びます。

そこの中年教師は
旗本の娘だったものの徳川の没落と共に
困窮したため、この町に売られた
女郎上がりの「お師匠さん」。

彼女は
毎年毎年
売られてくる、少女たちに
自分と同じ哀惜を感じながら
それでも彼女たちに、女郎になった
徳というものがあるならば
文字を覚え、思考し、深い人生の
微妙な味わい、含みを
知っていくことだと考え
懸命に指導をしています。

イチは
ひどい島の「なまり」を残しながらも
お師匠さんに毎日手紙の様な
散文詩を提出していくようになります。

内容は
女の身体の神秘であったり
上級花魁と自分との
考えの差であったり、さまざま。

それは
学問はなくても、真っ直ぐに
鋭くこの世を切り取って見せるものであり
お師匠さんをも驚愕させる
素晴らしい日々の記録と
心模様。

苦界は苦界でしかなくても
言葉で自分を表現していくこと
誰にも邪魔されずに
自由に考えることができるか否かは
大きな違いだと示すかのように。

売られてきて間もないころ
裸足で娼妓の学校へ行こうとするイチに
店の者は叱咤します。

「草履を履かねえのは
犬、猫だ」

島の生活では
誰も草履など履かなかったので
イチは戸惑います。

その日のイチの日記

・・・

じょうり(草履) はくの わすれて
いぬ ねこだと
言われました

あたいの おとさん おかさん
しまでは
はだしで あるいている

あたいは ここで
じょうり はいている

じょうりを はいたら にんげん でしょうか

・・・

またとある日
イチは楼主に反抗したため
たいへんな折檻をうけ、

「いいか。金輪際
心を入れ替えて
言うことを聞かねえと、おめえ
畳の上では死ねねえぞ」

と、本気で凄まれてしまいます。

その日、あざだらけのイチが
お師匠さんに提出した日記

・・・

店のおとさんが あたいに
いっかすどん(言い聞かすが)

ちごっ(違う)

たたみの 上では しにませぬ

あたいは
なみの上で 死にまする

・・・

海しか知らない貧しい少女の
まったく瑞々しい散文詩。
このほかにもジャンジャン出てきて
そのたびにもっと深く
物語に引き込まれてしまう。

村田喜代子ってすごい!

(DJ KAZURU)


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