向田邦子著
「女の人差し指」 拝読。
この人の書く文章は
どれも好きだけど
昨年の33回忌の時点で
けっこうな数の著書がありながら
絶版になったものは
ひとつもない、と
いうことを
耳にして
それはすごい、と
思ったものです。
以前トータス松本氏が
今一つぱっとしないまま
デビュー作が廃盤になった際の
心境を
「あれは悲しい出来事だった。
もう
この作品はこの世に必要ないのだと
宣告された気持ちだった」
というように語っていたのを
TVで見たことがあるのですが
絶版とか廃盤というのは
レコード会社なり
出版社なりが
「必要なし」
と判断した作品に
違いないわけで
創った当人としては
がっくり、以外の何物でもないことでしょう。
その後、大ヒットを
飛ばした人だから
笑って言える話という感じです。
向田作品は
本人が
とっくにこの世にいないにもかかわらず
すべての著作が
流通している。
こういう生き様が
今も支持されているのだなと思うと
とてもほっとする。
(DJ KAZURU)
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