花村萬月
「花折」拝読。
画家としての才能に
恵まれた藝大生の女性が
衝撃的なまでに人の心をつかむ
絵を一枚だけ残し縊死した男と
出会う。
それを期に
奔放に複数の男と関係を
持ちながら
自分のテーマにたどり着く話。
会う男会う男みな
なぜか彼女に魅了され
奴隷のように奉仕してしまうという
あり得ないような展開ですが
そこは花村節で
すーっと読めてしまいます。
はしばしに芸術の本質に
触れるような
記述があって、なるほど
表現者ってこういうものかと
ハッとする部分もありました。
彼女がたどり着くテーマは
老娼婦の
現在と、もっとも
肉体的に輝いていた頃の
身体を描き、並べるというもの。
とても残酷だけれど
真実を浮き彫りにする
テーマです。
花村萬月
やはり好きな作家です。
DJ KAZURU
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