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キューバ音楽を語るトークライブ「ティンバの歴史#01」

26755 ミュージシャン、DJ・ダンサー、レコード会社、キューバ旅行会社からの目線で、ティンバの歴史とその魅力を明らかにする待望のトークライブ・シリーズがスタート!以前、チェベレの相川等さんと行っていた「トーク・ティンクーバ」の発展系ですが、単発ではなく毎月開催とし、様々な視点でティンバの魅力を明ら..

2025イヴェント休業中★各コラム更新中(↓スクロールで読めます)

18644 2025年現在timcubaのイヴェント休業中です。 コラムは随時更新していますので 各メニューを選択してくださいませ。 https://youtu.be/BELIZJu0ruM 2014年の過去動画ですが 六本木で思いきりダンスと音楽を味..

2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

サージウスの死神

今回の直木賞を取る前から
評判をあちこちで耳にして
気になっていた佐藤究。

「サージウスの死神」は
2005年、純文学としての
デビュー作のようです。

ギャンブルに深入りした男の
奇妙な脳内現象を軸に話が進みますが
まあ、スリリングで
引き付けられました。

ギャンブルをテーマにした小説って
けっこうあって、高村薫の初期作品
だったかと思いますがその描写で
ああ、ギャンブルは金をもうけた
なくした、等ということでは
無いのだなと知りました。

そういう金のことで
ギャンブルしてる人は本当に
表面的なギャンブルしかやってないのだと
思います。

生きていることがギャンブルと
なってしまった主人公。

頭のなかで弾ける数字。

失われる命。

赤い石サージウスの寓話。

70年代とか80年代には
しっかりした構成と文章でありながら
広く大衆に読まれる「中間小説」と
いうものがあったと思うのですが
これは現代の中間小説という
ポジションかもしれません。

いまや暴力、ノワールな世界は
隔離されたどこかで起こる
出来事ではないですからね。

・・・

規制があるから価値が生まれるんだ、
突然俺はそんな学生みたいな
青臭いことを考えた。
頭がひどくぼんやりしていてそれに
汗が止まらなかった。
それから俺はまた考えた。

規制を抜けたところにはすべての
欲望がそろっている。
表と裏は同時進行で進んでいる。
ワシントン条約だろうと
賭博場開帳等図利罪だろうと
その裏側と合わせてひとつだ。
そして誰でもその裏側の方を知りたがるんだ。

社会の裏側をのぞいて歩くのには
ひとつこつがある。
そこでは信じがたい行為が数多く行われている。

俺はそれを見る。
しかしそれを今起きていることだと
思わないことだ。
そういう考え方は俺の神経を蝕んでいく。

俺は少しずつ泥に沈むように
罪悪感の中に沈められていく。

いつだって罪悪感が問題だ。

よっぽどイカれてしまわない限り
人間には罪悪感が生まれるように
できている。
罪悪感は理性を増長させて
瞬間の判断力や直角を鈍らせる。

それは賭けにとって致命的なダメージだ。

・・・

DJ KAZURU


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