
「ジェンダー・クライム」
天童荒太 著、拝読。
大学生が集団でレイプドラッグを仕込んで
女子大生を暴行。
事件の発覚後も加害者とその親たちは
罪を軽くするために
奔走し画策し、謝罪もしない。
あたかもレイプ被害者に落ち度があるように
仕立て上げられ、被害女性も両親も
兄も家族中が病んでしまう。
そんなときに
ある加害者の父親が殺害され
肛門内からは「目には目を」と
書かれたメモが発見される。
こんなふうに始まる小説ですが
人の痛みを丁寧に描くところが
さすが天童荒太でした。
人を傷つけるとは如何なることか
どれだけ重大なことなのか
分からなくなってしまってる人が多いから
沁みる描写なのかも。
結局
若い頃レイプされた過去を持つ
妻が夫を殺したということが
あかされるわけですが、レイプされた
過去のある母親にとって、自分の
息子が誰かをレイプしたというのは
耐え難いことでしょうね。
妻の苦しみに目を背けて
息子と自分の保身に走った夫を
これ以上はない形で殺してやりたいと
思うにはそれなりの理由がある、そういう
話でした。
また誠実に愛情を持って
女性と向き合ってるけれど、性的に
不能になってしまっているという
男性が登場するのですが、ここにも
作者のメッセージを感じました。
恋人を愛するために
身体を使いたくても使えない人がいる。
一方
愛情を深めるための
身体機能をせっかく持っているのに
正しく遣わずに、誰かを傷つけるために
使ってしまう人がいる。
優しい言葉を語る声帯があっても
暴言で人を罵倒するために使う人もいる。
幾らでもよりよく
生きられるのに、そうしないのが
人間なんでしょうか?
人の愚かさをいつも
浮き彫りにしてくれるのが
天童荒太ですね。
ところで、作中に
「自分の夫を主人と呼んでいくうちに
本当に【主人】のように思い込んでしまう
こともあるから、【主人】とは
呼ばないほうがいい。
あなたの主人はあなたです」
というような文章が出てくるのですが
なるほど、と思いました。
正直、慣例のようなもので
主人だと心から思って主人と
呼んでる人などいない、ただ便利に
呼称として使用しているだけ、と
思っていました。
しかし、言霊じゃないですが
言ってるうちに本当にそうなる、と
いうこともあるんだから控えよ、という
作者からのメッセージですね。
DJ KAZURU
ミュージシャン、DJ・ダンサー、レコード会社、キューバ旅行会社からの目線で、ティンバの歴史とその魅力を明らかにする待望のトークライブ・シリーズがスタート!以前、チェベレの相川等さんと行っていた「トーク・ティンクーバ」の発展系ですが、単発ではなく毎月開催とし、様々な視点でティンバの魅力を明ら..
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https://youtu.be/BELIZJu0ruM
2014年の過去動画ですが
六本木で思いきりダンスと音楽を味..
2/10 麻布トロピで久しぶりに
ティンクーバやります。
DJ KAZURU が昔作った
キレッキレのリミックス中心。
翌日が祝日なので
ゆっくりお楽しみいただければ幸いです
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La Tropi Azab..
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