
「津山三十人殺し最終報告書」
石川清 著、拝読。
有名な「八つ墓村」の
元にもなった昭和13年の
大量殺人事件ですが、
この事件を扱った創作には
西村望「丑三つの村」
山岸凉子「神隠し」
島田荘司「龍臥亭事件」
岩井志麻子「夜啼きの森」
押切蓮介「ツバキ」
池辺かつみ「夜見の国から」
など、多く存在してるんですね。
また、これまで決定版とされていた
筑波本(1981年)と称せられているルポが
どうやら創作の部分が多いのではないかと
検証されて、今回の本が出たようです。
鈍器本ですが、三分の一は
司法省刑事局の
「津山事件報告書」をそのまま
転載したもの。
なんと松本清張が1967年に書いた
ノンフィクション作品内で
引用しているのに
後にアメリカのスタンフォード大学に
保管されてたとか。
昭和14年にまとめられた
この報告書の読み込みと再検証で
都井睦雄なる犯人の人間像が
確定したという感じみたいです。
事件のあらましを読むと
同じ村の被害者たちで
21歳の犯人と関係を持ってる女性が
いっぱいいて、え?と思いますが
これは岡山では夜這いの風習があったため
普通のことだそう。
同級生から母親くらいの年齢の女性も
もしくは母娘両方とも
肉体関係があったりして
東京育ちとしてはビビりますが
こういうものだ、と言うなら
まあ、そうだったんでしょう。
田舎の風習と言っても
田舎の度合いにもよるだろうし
いつ頃までこういうことが
まかり通っていたのかは
正確に知りたいですね。
現在50歳くらいの人でも
生まれた土地によっては
夜這いの経験があるとかいう話も聞きます。
また犯人は徴兵検査の時に
軽い肺病の手前くらいだったのに
自分は肺病であると申告したため
丙種合格(事実上不合格)となっていて
徴兵を免れたため、村の数少ない
若い男であったため、夜這いを
断られにくかったらしいです。
以前からゆきさんレポートを
読んだ時にもそういった風習のある
土地の娘は騙されて性を売る
仕事につかされたときに
割とすんなり受け入れられる的なことが
書いてあってびっくりしたのですが
みんなが複数の男性を受け入れている
村で生まれ育ったら、それが
当たり前になることはあるのかもです。
もちろん
性搾取の対象になっていいわけはないけど。
犯人の都井睦雄が
肺病であるということは
半ば詐病に近かったようですが
それが元で、今まで
夜這い(金銭の授受があったことも)できてた
女たちから忌み嫌われ
馬鹿にされるようになったことが
殺戮の理由のようです。
それが村八分的に発展したらしいですが
こういう小さい村が全てのような
世界での閉塞感てすごいんでしょう。
遺書からも自分可愛さの
空気は確かに読みとれますが、狭い
村社会で二親を早くに亡くしたため
遺産相続も親類の差配で思うようにいかず
進んで兵隊さんになり
軍国主義の王道を行くこともできず
プライドの高さを持て余した青年という
ところだったのかもですね。
それにしても一時間あまりで
30人の殺戮に及ぶとは、なにか
尋常でない魔物が取り憑いていたのかしらと
想像してしまいます。
それこそが、横溝正史はじめ
作家たちの創作意欲を掻き立てたのでしょう。

「津山三十人殺し」読んだ流れで
岡山津山銘菓の「桐襲」いただきました。
柚子風味のお饅頭ですが
切り+重ね、とも読めるネーミング。

DJ KAZURU
ミュージシャン、DJ・ダンサー、レコード会社、キューバ旅行会社からの目線で、ティンバの歴史とその魅力を明らかにする待望のトークライブ・シリーズがスタート!以前、チェベレの相川等さんと行っていた「トーク・ティンクーバ」の発展系ですが、単発ではなく毎月開催とし、様々な視点でティンバの魅力を明ら..
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