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キューバ音楽を語るトークライブ「ティンバの歴史#01」

26755 ミュージシャン、DJ・ダンサー、レコード会社、キューバ旅行会社からの目線で、ティンバの歴史とその魅力を明らかにする待望のトークライブ・シリーズがスタート!以前、チェベレの相川等さんと行っていた「トーク・ティンクーバ」の発展系ですが、単発ではなく毎月開催とし、様々な視点でティンバの魅力を明ら..

2025イヴェント休業中★各コラム更新中(↓スクロールで読めます)

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2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

登場人物が、それぞれに
「自分の真実」を語り、それは
誰とも整合しない。
芥川龍之介の
「藪の中」のスタイルで
金原ひとみが真っ向から
「今の時代の女性が抱える問題」に
グサッと切り込んだ「YABUNONAKA」。

50歳代の文芸誌編集長。
その高校生の息子。
小説家志望の若い女性。
女を下に見ることでしか自分を保てない男。
大学教授によるレイプがもとで
自殺した女子学生の母親。
40歳代の女性小説家。
彼女の配偶者であるモラハラ男。
彼女の若き恋人。

色々な年齢と立場の人間が出てきて
「自分にとっての本当のこと」を
語るけれど、そこには
無自覚な嘘も自覚的な嘘も紛れ込んでいるし
また、自分で自分がわからなくなることもある。

これぞ、藪の中という構成が
大変面白かったです。

大きなテーマとして
女性であるがために
受けてしまったハラスメントや
性被害について、黙っているべきではなく
加害者に
お前がやったことは
このように許されるべきではないことだから
被害者の傷に向き合え、と
罪を突きつけて
しかるべき制裁を受けるべきだ、
それを見過ごすことは
自分も加害側の行為に加担するのではないか。

ということが出てきます。

このあたりの描写には
自分も大なり小なり受けてきた
性的ハラスメントを
思い起こさせるようなこともあり
かなり刺さりました。

一方
ああ、この小説を好む
中年以上の男性はいないだろうなと
思ってしまう自分も…。

つまり、この小説で女性たちが
悩んでいる無自覚に前時代的な
男性たちの存在について
私は諦めの気持ちで接しているわけなんですね。

女が男の都合の良いように
生きなくてはいけないなんて、間違っているし
間違ったことが横行していたら
正すべき、だけど
どうして私は諦めてしまうのでしょう。

言っても変わらない。
行動すれば自分が損する。

こういう考えから抜け出せない
世の中というのはなんなんでしょうね。

そういうことを
考えながら読みました。

もちろん女だってずるいところは
いっぱいあって、そういう部分も
しっかり書いてあったのがさすがでした。

毎回新作が楽しみな作家です。

・・・

何が間違っていて
何が正しいのか、ここ数年
そればかりに心を奪われてきた。
でも私の人生はその判別のために
存在しているわけじゃないような
気もしていた。

唐突にやってきた創作意欲に
戦慄くように、私は書き出し以降の
ストーリーの草案のための
メモを取り続けた。
巨大なジャングルの中の、葉っぱ一枚一枚
土の一粒一粒に至るまでの全てに
目を凝らしていくような作業だと思った。

何かを掴んだという確信と同時に
私は狂ってしまったのかもしれないという
不安もあった。
それでも迷いはなかった。
何かに気づく時は、いつも
狂う時に少し似ているのだ

・・・

DJ KAZURU


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