
黒川の女たち@新宿ピカデリー。
2017年にNHKのドキュメンタリーで
初めて黒川開拓団について
知ったときから
書籍を読み、この件について
考えてきましたが
2025年映画になるとは、よもや
思いもしませんでした。
終戦直後の満州
ソ連兵に開拓団全員の
保護と引き換えに差し出された彼女たちの
願いは、謝ってもらうことでも
素知らぬふりをされることでもない。
事実の確認、なぜ自分たちは
日本の男たちの手でソ連兵に
性奴隷として差し出されることになったのか
その検証。
それがこの映画になったことで
叶ったと感じました。
年齢もみな90歳代になっていて
最後の肉声で語りを聞く
チャンス、それを逃さなかった
制作陣に感謝します。
当時彼女たちをソ連兵に差し出す
取引を先導した団長の息子も
亡き父に詳細を問いただすこともできない状況で
「乙女の碑文」設立に奔走し
心から詫びる気持ちでいることに
私も、救われるようでした。
一方「乙女」は帰国後誹謗中傷にあい
別の村で結婚した人もあるのですが
その息子が、団長の息子が詫びる必要はない
と、きっぱり発言したことも嬉しかったのです。
また佼成学園の男性教員が
授業でこのことをとりあげ
若い女生徒たちに考えてもらおうとしてるのが
素晴らしい。
私は男性は黒川開拓団問題に
興味を示さない人が多い、もしくは
「無かったことにするのがいいんじゃないの?」
と、考える人が多いと
感じていたので、当時の団長の息子
被害者の「乙女」の息子
女子校の先生、と男性が事実に向き合い
深く考えてくれることに
希望を感じました。

彼女らが受けた傷は
癒えることはない。
死を目前にしてようやく語れるというのが
当事者の実情でしょう。
結婚前や子供が幼い頃だったら
無理だったと思います。
癒えることはないけれど
多くの人がこの事実をうけとめて
今後の世界の在りようを考える
一助になれば…それが彼女たちや
彼女らに共感する人々の
願いなのです。
彼女たちの孫のひとりが
自分だったら自殺してしまうだろうけど
生きてこうして語ってくれて良かった
というような
手紙を書いていましたが、当事者の
「乙女」たちも特別な人間ではないのですから
自殺したかったと思います。
自分の命のことだけなら捨てられる。
でも黒川開拓団600人の命のために
犠牲になれと大人の男である団長さんに
言われて逃げ出せるでしょうか。
ラストで
引きのカメラがとらえる黒川村は
現在でも田舎も田舎
農業してる村だと分かる。
この閉塞的な空間で、汚れた体
お嫁に行けない体、と
揶揄された女性たちの絶望は
都会のそれより深かったことでしょう。
映画館では初日でもないのに
拍手が起きました。
私も拍手しました。
「黒川開拓団で起こったことは
日本の縮図だ」
そんな言葉がいたいほどにしみました。
何かあったら上層部ほど
逃げ足が速い。
国民の末端はどうなってもいい。
男は生きるために女を差し出す。
それを「日本の縮図」と
表現したのでしょうね。
どうか考えなしの男たちが
少しでも気づいてくれますように。

帰りに喫茶店に寄ったら
私の普及活動?が功を奏したのか
「ソ連兵へ差し出された娘たち」を
買って読んでいるよとマスターが
見せてくれました。
こういう男性がいてくれることも
希望です。
これはその本を読んだときの記事です。
今は四刷りになってますがもっと広がれ!
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ミュージシャン、DJ・ダンサー、レコード会社、キューバ旅行会社からの目線で、ティンバの歴史とその魅力を明らかにする待望のトークライブ・シリーズがスタート!以前、チェベレの相川等さんと行っていた「トーク・ティンクーバ」の発展系ですが、単発ではなく毎月開催とし、様々な視点でティンバの魅力を明ら..
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