
世界各国から作家を招いて
アイオワで毎年行われてる
2ヶ月半の滞在型プログラム
IWP2023に参加した、李琴峰の体験記。
「月を見に行こうよ」。
先日読んだ水上文の
カナダでのクィア文化体験記に
続く、異文化での気づきがいっぱいな
本でした。
傍目には、インテリの集合体と思われる
作家の集まりでも、マッチョな
旧態依然とした考えの人間はいるし
レインボーフラッグを掲げる店が
幾つもある街に見えても
差別主義者は多く、その
犠牲に遭うこともあるわけで、なるほど
身を持って経験してきた
李琴峰の文章には勁さを感じます。
コミュニケーションとして
台湾の言語と日本語がパーフェクトな
李は英語も日常会話には不自由ないようですが
やはり突っ込んだ会話において漢文に
長けているということが彼女の
強みという気がします。
英語を習得することの比じゃないからねー
漢文を身につけることは。
世界の文学において
英語で出版されていることがメジャーへの
道ではありますが、作家の言語というと
中国はかなり大きい。
滞在中におきた
作家同士の揉め事、学生との対話
現地のクィアなバーでのコミュニケーション。
色々出てくる中で、ただ通りを歩いている時に
すれ違いざま突然黒人の少女に
殴られた話が印象的でした。
李はその衝撃的な出来事を
IWPの参加者と共有し、問題意識を
強めることにもなる。
彼女は、自分がアジア人であり女性だから
この様な事をされたと言い、それは
そのとおりに違いないのだけれど
もし彼女がトランスであることが分かれば
もっと大きな被害に繋がったかもですね。
肉体的弱者であること
人種的な差別の対象であることに加え
トランスでありレズビアンであるというのは
三重苦四重苦であるわけです。
それにしてもこの体験を
日本語で読めるというのは有り難いですね。
いつもながら的確な日本語表現
漢文の引用がなされる時は更に輝く気がします。
李琴峰がシスジェンダーの
男性であったら日本の文壇も
もっと評価するのかな、そんなことを
考えるのも悲しいですが。
・・・
十月上旬、IWP作家の作品を
演劇学科の学生が朗読劇にするというの
コラボレーションイベントがあった。
私たちも観劇に招待されたのだが
入場を待っている間、作家の一人
五十代の男性が私に近づいてきて
話しかけてきた。
(中略)
トランス女性がいかに危険であり
スポーツの公平性を損ねる存在で
レズビアン団体がいかにそれに
抗議しているのかを分からせようとしてきている
目の前の男性作家に対し、私は苛立ちを
抑えるのが難しかった。
彼は本当に私の意見が聞きたいというより
自分の偏見を押し通そうとしているだけだった。
クィアでもなんでもないこの人は
保守メディアやネットでかじった
中途半端な情報だけで、クィアの問題について
「分かった」気になり、それを
話のネタにしている。
クィアの人にとって
生死に関わる切実な問題は、この人にとっては
話のネタにしか過ぎないのだ。
・・・
DJ KAZURU
ミュージシャン、DJ・ダンサー、レコード会社、キューバ旅行会社からの目線で、ティンバの歴史とその魅力を明らかにする待望のトークライブ・シリーズがスタート!以前、チェベレの相川等さんと行っていた「トーク・ティンクーバ」の発展系ですが、単発ではなく毎月開催とし、様々な視点でティンバの魅力を明ら..
2025年現在timcubaのイヴェント休業中です。
コラムは随時更新していますので
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https://youtu.be/BELIZJu0ruM
2014年の過去動画ですが
六本木で思いきりダンスと音楽を味..
2/10 麻布トロピで久しぶりに
ティンクーバやります。
DJ KAZURU が昔作った
キレッキレのリミックス中心。
翌日が祝日なので
ゆっくりお楽しみいただければ幸いです
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La Tropi Azab..
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