
藤山寛美追善公演by藤山直美
今回の演目では「大阪ぎらい」だけは父、寛美の主演で観ています、映像だけど。

大向うもバンバンかかって
昭和40年代、50年代の
松竹新喜劇人気の凄さがわかりました。

親兄弟仲良く
貧しいものには身を切って助ける、若いものの将来のために
大人は身を引く。

そんな
人情がベースの笑いを今の人たちが受け取れるのか?
ちょっと分かりませんが
私は寛美の人を傷つけない
世界観好きです。
人生って悪いものじゃないよ、という
希望の世界だから。

最後に藤の花に彩られた舞台で直美さん一人のご挨拶。
これがもう素晴らしかった!
暑い中、マスクを強いられ不自由な中
足を運んでくれた客への心からの感謝とねぎらい。
めっちゃつたわってきた。
寛美の芸は新派が本家という言い方をしていて
あくまでも松竹新喜劇は
歌舞伎やその傍流、新派の、さらに傍流なんだと言うことですが、これは「藤山寛美」というひとつの芸だという気がします。
「愛の設計図」は渋谷天外と
扇治郎が中心の芝居。
渋谷天外というとNHK朝ドラ「おちょやん」を思い出しますね。
寛美の五女の息子という
は、顔格好は似てるものの
芸のサイズ感が違うので、物足りなかった。
寛美の芝居をダイジェストで
見せる一幕は、画質が荒すぎたので
ぜひリマスタリングしてほしい。
「大阪ぎらい」は、父親に負けない
直美のスケールの大きさで大成功。
なにもかも一人で持って行ってしまって
もう舞台に並んでる役者たちも思わず笑っちゃう感じ。
あれはもう「藤山寛美の型」だと思いました。

幕間は天ざる。

新橋演舞場といえばこの絵です!

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