浄瑠璃を聴く会
二日目は摂州合邦辻。

ゲストの中野信子氏が
とても興味深い話を
次々広げてくださいまして
織太夫さんからも
合邦の元のストーリーは
インドの紀元前からの
ものだとかいう初耳の
話が飛び出しました。
大阪の土地の名前と
うまいこと重ねて
ストーリーを作り上げていったとか。

他にも
玉手の本心
「本気で惚れてたか否か」問題も
先人も惚れてないと
明記したものもあるが
惚れていた、と取れるのが
「本復……
ござんせぬ」
の間の部分に隠されてるんだとか
まー、面白い話ばかり。

この日のトークは
独立させてやったほうが
良いのかなと思う位充実。

本編、織栄太夫は
三味線がベテランのせいか
前日より安定してて
この演目のほうが
得意なのかもしれないけど
一日で成長したのか、と
思うくらい良くなってました。

若いってすごいね。

さて、メインの
織太夫。

見台の房がシルバーに変わって
これもいい。

パーっと
人形の動きが
見えるような語り。

場内乾燥がひどく
湯呑みを使う場面が
何度か見られました。

玉手御前が自分語りを
始める中盤辺りから
全く隙のない、凄まじい語り。

終盤もつのか、と
思ったけどさらにすごい
声量でした。

畳み掛けるような
圧が客席を押してきて
そりゃあもう大変でした。

こちらも受け止めるのに
体力が無いと、って感じです。

あれは現場で体験しないと
どう素晴らしいのか説明が難しいな。

中野信子も
人には物語が必要なの
と、言ってましたが
それを実感する時間でした。

DJ KAZURU