昨年知ってはまったテレビ番組に
「カセットテープミュージック」なる
ものがあります。

マキタスポーツはなんとなく、で
スージー鈴木にいたっては
存在すら知らなかったのですが
この二人が進行する、番組
最高です。

二人とも50歳代なので、彼らが
青春時代に聴いた曲、主に
80年代の楽曲を中心に曲を解剖していくのですが
まあ、素晴らしい分析力です。

どうしてこの曲は琴線に触れるのか
なぜ、元気が出るのか
こういうコード進行を
日本人で初めて手掛けたのは誰か
···みたいなことを
「勾玉進行」
「ベース昇降クリシェ」
「ビクトリーコード」
なんて命名で仕組みを
紐解いて解説してくれるので
わたくしなどは
「なるほどなるほど」の連発です。

そして「音楽を語る」が
こんなにも楽しいテレビ番組になるのは
語り手に大いなる愛情が
あるからなのですよね。
愛情が深い、そこがまず素敵。

ゲストにミュージシャン本人が
出ることもあるのですが
「CHAGE&飛鳥」のCHAGEさんも
杉山清貴さんも
プロのミュージシャンである以前に
「聴き手として」ものすごい愛情を
お持ちであることがわかるトークと選曲で
失礼ながら大して興味なかったお二人のことが
大好きになりました。

やはり私は
愛情の深い人に
音楽は語ってもらいたい。

対象が好きで好きでたまらない上に
分析が乗っかっていることが重要です。

しみじみそう思いつつ
おふたりの書籍も購入いたしました。

20年前の
「音楽評論」とは明らかに違います。
音楽評論もいつの間にか
進化してるのでした。

DJ KAZURU