「1995年ノルマンディー
あるパティシエの原点」
拝読。

著者の上霜孝二氏は
春日にあるアヴランシュ・ゲネーの
シェフ。
私は、彼が神楽坂のアグネスホテルに
いた頃から彼のケーキを食べていたので
なんとなく親しみあります。

カタカナにすると面倒くさい
店名はなんとなくアヴランシュ地方の
ゲネーさんかなと思ってたら
そのとおりでした。

研修先がフランスの端っこの
ノルマンディー地方のアヴランシュ。

そこで店を出して成功してた
ゲネーさんに敬意を評してとのことです。

しかし最近はその上霜氏の店も
行列店になってしまったので
ほぼ彼のケーキを買わなくなってしまったな
オープンしてしばらくは
よく行ったんですが。

本書によると
製菓学校でフランス語がまったく出来ず
技術的にも評価されてたわけでもなく
優等生というわけではなかったようです。

そんなにフランス語話せなくて
よく研修出られたな、と
思いますが、センスのいい人だったんだろうな
神楽坂時代から彼のケーキや
ギモーヴ、すごく好きでした。

このなかで
3,11震災の日の話がでてきて
ハッとしたのですが、私はこの日
まさに彼の店のケーキを
アグネスホテルのテラス席で食べていたのです。

赤ワインのムース。

それは昼前のことでしたが
その後アトリエドマヌビッシュに寄って
パンをしこたま買って
帰宅して数時間で地震が来ました。

色々不安だったのだけど
立派な菓子やパンが今ここにあるというのは
ほっとできる要素のひとつでした。

いい菓子をいただく時間というのは
なんというかとっても
生きてるっていう感じがするものです。

DJ KAZURU