今回の石井隆returns も
3作目。

遂に最も楽しみだった
「夜がまた来る」の上映へ。

公開当初観ましたが
以来大好きな映画のひとつです。

今回やっぱりこの作品が
石井隆監督の中で
一番好きだと再確認。

まだ若い夏川結衣が
本当にいい。

愛情に一途で
ただ愛した男と一緒にいたかっただけなのに
夫の醜聞、自分も週刊誌に
汚職妻と書き立てられ
強くならざるを得ない
泥にまみれなければならない
そんな名美です。

ストーリーとしては
潜入した先で殺された
麻薬Ｇメンの
夫の敵を取るため
ピカピカの若い奥さんが
乗り込んでいくも
ヤクザの会長は狡猾で
あっという間に転落していく話。

薬漬けにされた名美を救おうと
寄り添う根津甚八の優しさ。

刑事だった自分の立場から
仕方なく
名美の夫を殺してしまった
申し訳なさと
十年潜入していた自分の気持ちを
語る最後が染み入ります。

男のために
薬漬けになり娼婦になっても
復讐する、そんな女
今どきどこにいる。
というような台詞がありますが
村木もまた刺青入れ、指を
詰めても
潜入してる刑事なのです。

時代遅れの人間たちの
ドラマも突き詰めていけば
こんなに美しい。

若いとは言えなくなってきた
根津甚八のくたびれ加減も
最高で、二人が並ぶと
石井隆の世界がみごとに広がります。

こんなに綺麗な
名美と村木は他の作品では
見れないかな。
ヴィジュアル強すぎる。

石井隆組常連の
椎名桔平は
組の会長に忠誠を尽くす
真っ直ぐさでこれまた好演。

宮下順子と余貴美子が
少しですが出演してて
嬉しい。

石井隆ノワールに
ずぶずぶと耽溺できる作品。

シネマート新宿にて拝見。

DJ KAZURU