大阪ビジネス街のイタリアン
オッティミスタをランチ訪問。

昼は乾麺だから仕方ないかも知れませんが
パスタは「普通」でした。
前菜もオーソドックスな盛り合わせ。

しかし、ブーランジェリー・タカギの
フォカッチャとバゲットが出てきます。
タカギは大阪在住時代に
よーく通った大好きな店！
黒胡椒とチーズの入ったバゲットが美味しくて
そればかり購入していたので、プレーンのバゲットを
戴くのは久しぶり。これは嬉しいです。

・・・

「人間失格」を最後に読んだのは１０年以上も
前でしょうか、中学生の時も高校生の時も
相当面白いと思って読んでいたはずですが
今読み返してもいい、というか今こそ
読むべき作品と思いました。

この主人公は2009年現在の視点からは

「KYと言われることを恐れるあまり
ちっとも自分の意見を言えず、学業も
全う出来ず、職にも就けない
鬱屈とした自己矛盾だけ敏感に意識してしまう
現代人の象徴」

としか思えないのです。本当に今っぽいです。
相手の期待通りの自分でいる為の
取り繕い人生。
彼は、「色男」であるためスキャンダラスな
女性関係が絶えないのですが、心中しようとした
女性とすら、心の通い合いがあったわけではないですし。

細かなエピソードも秀逸で

友人宅で出されたお汁粉について
「自分はこの人たちよりも劣った人間である」と
思いながらも
「お湯の匂いがする」とか
「餅だと思ったものは餅ではなかった」とか
内心呟いてみたり、主人公は
本当にヤな奴なんですが、「豊かさ」
「貧しさ」の捉え方さえも、なかなか
今っぽく感じるのです。

(DJ KAZURU)