安野モヨ子の選ぶ
短編集第三弾「黒い炎」。
待ってました~
今回も秀逸な短編揃い。
紫と白の布団が干されてるのを見て
ここが夫の妾宅なのだと気づく
幸田文「紫と白」。
河野多恵子の「雪」は
我が子を殺してしまい
妾の子を育てる破目になるという
実に恐ろしい話ですが
たまらなく良かった。
また、着物描写が
細かいものがおおく
着物好きの安野モヨ子が
好きそうな文章いっぱいでした。
わたくしも着物を日常的に
着るので、着物の織りや染めの
描写から
どのような着物自慢なのか
また、相手の着物を見下げているのか
読みとく事が出来るように
なりました。
明治期から昭和初期までの
日本文学を読むとき
着物や伝統芸能の知識は
欠かせないと
年々感じています。
着物の描写は登場人物の
人格に結び付くし
人間関係を能や歌舞伎の
筋になぞらえて書かれることも
実に多いから。
DJ KAZURU
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