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2023イヴェント休業中、各コラム更新中《TIMCUBA動画有》

18644 2023年現在timcubaのイヴェント休業中です。 コラムは随時更新していますので 各メニューを選択してくださいませ。 https://youtu.be/BELIZJu0ruM 2014年の過去動画ですが 六本木で思いきりダンスと音楽を味..

2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

1995
1A-501-36033 A


1.Pa’decir lo que yo siento
2.Te llegará una vez
3.Usted volverá a a pasar
4.A los 15 años
5.Le gusta mi saxofóon
6.A distancia
7.Estirpe de caballero
8.De tí quiero beber
9.Si faltas tú
10.Quiero que decidas ya

Los Van Van に在籍後、ソロやバンドで成功した人には
José Luis Corté s、Changuito、
Pedro Calvo、Cesar”PUPY”Pedroso など
キューバ音楽を代表するミュージシャンが数多くいますが、
Ángel Bonne もその中に入る 1 人。

今回紹介する 1995 年発表のソロ第 1 作目は、一般的に
余り知られていない作品ですが、その内容の素晴らしさや
参加メンバーから、1995 年当時のロス・バン・バンの
裏作品といってもよい隠れた名作です。

1990 年代前半の
ロス・バン・バンのフロント陣は、ペドロ・カルボ、マジート
そしてアンヘル・ボンネの 3 人。
アンヘル・ボンネには、ペドロ・カルボのように男っぷりのよさや、
マジートのようなカリスマ性はありませんが、音楽的な面では
2 人にはない才能を備えていました。

その才能とはまず作曲能力。
ロス・バン・バンは、デビュー以来、
Fuan Formell と Pupy という名作曲者 2 人で
曲の大半を書いているので、
よほどの楽曲でないと採用されないのが通例ですが、
1993 年発表の
Los Van Van 「 AZUCAR 」 では
「 Esperando Llamada 」 と 「 Tú no colabores si no es Contigo 」 の
2 曲を、1994 年発表の 「 Lo Ultimo En Vivo 」 では
「 Pura Vestimenta 」 を書いています。
バン・バンに加入したばかりの新人で
いきなり作品を提供できたのは、アンヘル・ボンネの作曲能力が
高かったことの証明といえるでしょう。その後、
アンヘル・ボンネは自身のソロ作 「 Pa’decir lo que yo siento 」 を発表し、
バン・バンからは 2 作に参加しただけで正式に脱退します。
そして彼の後釜には、Pachito Alonso y sus Kini-Kini からロベルトンが加入。
1990 年代後期バン・バンがスタートするわけです。

今回紹介する作品は、全 10 曲中 8 曲が彼のペン。
そればかりか、サックス、ベース、ピアノ、シンセと
マルチな才能を披露しています。
参加メンバーもトロンボーンにバン・バンの Hugo、
トランペットに元 NG の El Grego、
ティンバレスに Samuel Formell、
フルートに元バン・バンの Orlando Canto、
コロには意外にも Michel Maza、そして
アレンジは Fuan Formell というライン・ナップで、
ミニ・バン・バンといった様相。

録音状態やシンセの音色に
古さを感じる面もありますが、それを超える
素晴らしいメロディがこの作品には詰まっています。

1 曲目は、タイトル・ソング。ミディアム・テンポのキューバン・サルサです。

2 曲目は、素晴らしいメロディと彼の暖かいボーカルが馴染むナンバー。
後半のモントゥーノは控えめながらぐっときます。

4 曲目は、アンヘル・ボンネ節ともいえる名曲。
肩の力が抜けた緩やかなテンポのキューバン・サルサです。

7 曲目は、Michel Maza がコロで参加しているナンバー。

9 曲目は、切々と歌い上げる曲。
他のバンドがアレンジを変えてカバーすれば、また
素晴らしくなる曲ばかりですが、実現していないようです。

10 曲目は、この作品のハイライト。
Samuel Formell、El Grego 参加していることもあって、グルーヴも最高。
アンヘル・ボンネが生んだ傑作曲です。

作品を通して聴くと、
今のティンバにはない、まったりとした
落ち着きの中にある心地よいグルーヴが
耳から入ってきて身体を包んでいく感じになります。

ティンバの全盛期前の
懐かしいキューバン・サルサ。けして風化しない
美しい音楽がここにはあります。

(福田カズノブ ★ 2006/08/21)


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