森崎和江 著
「からゆきさん」拝読。
底辺女性のルポというのは
人の話をいかに聞くか
なんだなあと
「まっくら」や
「サンダカン八番娼館」
サンダカン八番娼館
を読んで、また
井手川泰子氏の
ドキュメンタリーなどでも
感じたものです。
穏やかな反応で
耳を傾けることが出来るかどうか
これは男の人がとっても
苦手なことなのかも、だから
この分野のルポでは女性が活躍してる。
この本は1976年に書かれたものを
文庫でまとめなおしたもののようですが
著者の知人女性が親の過去に苦しむ
描写が出てきて、ちょっと
こんがらがって来るので
史実としてのからゆきさん問題は
「サンダカン~」のほうが
分かりやすかったです。
天草はからゆきさんを多く生んだ
土地として知られていますが
そのような僻村では
いわゆる夜這いじゃないですけど
村の青年たちが娘のところへ
自由にかよう仕組みがあり、
数人の異性との性愛を
不純と見はしない
おおらかさがあったといいます。
それゆえ
彼女たちのこの性質が悪用された。
そういうことも
著者は述べています。
なるほど、村の青年を
風習として受け入れることと
外国で金銭と交換に色をひさぐことは
大きな違いなんですね。
こういうところが
自分にはピンと来ないのですが
我が身がそのように踏みにじられたら
どう思うのか。
しっかり考えなくてはいけない
日本の悪しき歴史です。
DJ KAZURU
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