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2023イヴェント休業中、各コラム更新中《TIMCUBA動画有》

18644 2023年現在timcubaのイヴェント休業中です。 コラムは随時更新していますので 各メニューを選択してくださいませ。 https://youtu.be/BELIZJu0ruM 2014年の過去動画ですが 六本木で思いきりダンスと音楽を味..

2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

少女マンガの初期というと
貸本形態が主だったりするのですが
その頃から活躍してた
先生方が、黎明期のことを
記録しておかねばならない、という
ことで1999年から集まっては
座談会をし、そこに当時の
編集、貸本業の人たちも招き
何年に何があったかを整理する試みが
ようやく一冊の本となりました。

20年前の座談会では
元気に発言なさってた先生方も
今は鬼籍に入られて、ああ、よくぞ
20年前にまとめておいてくださった
ありがとう!という感じです。

貸本のギャラの不透明さとか
原本がぞんざいに扱われていたとか
ファンが来ると原画を切り抜いて
あげていた、とか
色んなことが解明されていきますが
朝鮮戦争の好景気で、それまでの
漠然とした子供向けの漫画ではなく
少女漫画、少年漫画と細分化されて
発行部数も増えたようです。

少女漫画は性的な表現を
避けなければいけないというタブーがあり
そこには初潮も含まれ
花びらが散るという描き方で
すり抜けたりしたそうです。

私は1920年代生まれの
わたなべまさこ先生と牧美也子先生が
特に好きなのですが、本当に
おとなの女を描いた文芸作品と
呼べるものも多いので、彼女たちの
初期作品が、ザ少女マンガの絵柄で
言ってみれば戦後の貧しい時代に
美しい装飾品や豪奢な暮らしを
作品の中でつきつめていったのが
伝わってきました。

牧美也子先生は、後年
戦争で踏みにじられた女たちの
生活を真っ向から書いた作品もあり
何度読んでも感銘を受けるのですが

「少女時代戦争の
真っ只中だった」から
「花だの星だのって
言われますけど、そうではなくて
あの時代を過ごしてきた人間にとって
そういう世界というのはとても
心を癒やされる」

だからその頃
(1950年代から1960年あたり)バレエなんて
見たこともなくても
ロイヤル・バレエの写真集など買って
憧れの一つとして描いた、と
仰っています。

「戦争とは恐ろしいものです。広島で
被爆した親戚を探しに行ったり、父親が
被爆して亡くなった友達もクラスにいたし
後年言われるような
お涙頂戴のような気持ちで描いてはいないのです
ただ、声高に戦争だの平和だのということは
反対に言いたくなかったですね。
生っぽい言葉で表現したかった」

ぐっさり刺さってくる言葉。

1974年の白百合三代記

このあたりになると
もう表現も自由になっていますが
子供向けのバレエ物を描いていたときも
戦争が女にもたらしたものを
真っ向から書いたものも
同じ作品なのだと思います。

DJ KAZURU


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