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2023イヴェント休業中、各コラム更新中《TIMCUBA動画有》

18644 2023年現在timcubaのイヴェント休業中です。 コラムは随時更新していますので 各メニューを選択してくださいませ。 https://youtu.be/BELIZJu0ruM 2014年の過去動画ですが 六本木で思いきりダンスと音楽を味..

2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

村山由佳 著
「二人キリ」拝読。

昭和11年に起こった
阿部定事件を、定が殺した男の
妾の息子が調べ、30年後に小説にする
という仕立てです。

関係者へのインタビュー
関係者の独白
創作
が、ないまぜになって
真実を浮き彫りにするような
しないような…

自分にわずかに都合の良い
発言をする関係者たちの描き方も
あー、実際こういう感じだろうなと
思っちゃいますね。

誰でも知ってる
痴情のもつれの果てに
男の体を切り取った女、定。

資金が尽きて
愛し合うにもままならなくなると
死を意識するのは
人形浄瑠璃と同じ。

でもどうしてそういう行為に至ったのかは
なかなか解明されるもんじゃないんです。

村山由佳の阿部定研究の
総決算を小説で読んでるような
ものなんですけど、奇怪とも思える
事件の結末にたどり着くまでの
女心の描き方が細やか。

散々男に
食い物にされてきた人生なのに
真実男女の色恋というものを
味わい尽くした定は、まるで
恋愛の頂点を極めた恋の勝者のような
感じさえしてきます。

作中
定に向かって、評伝ではなく
小説としてあなたの人生を
書きたいと語る男にうまいセリフを
言わせてます。

「すぐれた小説なら
事実の軛を振り払って
真実に迫ることができる」

その通りなんですよね。

世の中いろんなことがあるけれど
客観的に
事実を並べただけでは
なんにも伝わってこない。
そういうことがあるわけです。

村山由佳も、今回はそういう心構えで
書いたのではないかな。

阿部定の映画なんかも見ましたけど
天性の色狂いとか
男に執着が強いとか
そんなことだけでは
語りきれない不思議な
女性なんだろうな、いや
あんなことまでしでかしたんだから
ただの色情狂なんかであってほしくない。

そんな希望にみごとに
応えてくれたのがこの小説でした。

それにしても
素行が悪かったとはいえ
10歳代で娼妓になって、揉めては
別の娼館に売り買いされ借金が
膨らむばかりの人生で30歳を過ぎて
最後に惚れた吉さんとは関係を持って
殺すまで、ほんの数日なんですよね。

彼女がのめり込んだ惚れた吉さんの前には
彼女の体を食い物にしてった名も無い男が
山ほどいるわけです。

その男たちがなんの罰もなく生きていて
少なくとも定を可愛がった吉さんが
笑いもののようになってるのは
定でなくとも変な気がしますね。

これが真実の愛であったか
単なる痴情のもつれか、ということより
定のような境遇の女たちが
昭和10年前後にはいっぱいいた事実が
突き刺さってきます。

DJ KAZURU


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