平野啓一郎氏の「決壊」拝読。
読みごたえあり、でした。
今の日本が抱えている危ういことが
どっと詰まってますね。
ある夫婦が
家では表面的な会話しかできていないのに
夫がこっそり書いているブログに
他人のふりして妻がコメント書いて
ウエブ上で交流していくさまなんかは
馬鹿馬鹿しいようですが、これって
現実にありそうじゃないか、と
思わせるエピソード。
・・・
ところで
夏は文庫本のおまけ
各社こぞって
つけるのも恒例となりました。
断然集英社のハチが好きなので
今年は「ナツイチスタンプ」集めてます。
一番レアな「キャプテン・ビー」もゲット。
「新潮文庫の百冊」の内容が
昔と違って、今は軽い作品が多く
セレクトされていることを
けしからん、とする意見を
新聞投書欄か何かで見ましたが
いっそ、各社の推薦文庫も
古典百冊、現代百冊みたいに
わけてみればいいと思います。
「決壊」は百年後も読まれている
作品かどうかは微妙なところでしょうが
明らかに現代を読み解くキーワードに
満ちた作品ですし、しかし重要だからと言って
夏目漱石と並べる必要もありません。
(DJ KAZURU)
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