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2023イヴェント休業中、各コラム更新中《TIMCUBA動画有》

18644 2023年現在timcubaのイヴェント休業中です。 コラムは随時更新していますので 各メニューを選択してくださいませ。 https://youtu.be/BELIZJu0ruM 2014年の過去動画ですが 六本木で思いきりダンスと音楽を味..

2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

大阪公演 8/28 umeda Club Quattro

オープニングアクトに在日のラティーノス系バンドが2つ。
その後ダンスパフォーマンスがかなり続き、Eddy Kのライブの後、
予定時間を大幅に押しての登場となったAlexander Abreu。
1曲目から速いナンバーを全力パフォーマンスで立て続けに4曲。
圧倒的なのですが、間近で観ようと陣取った前列の位置は、
いまひとつ音ぬけが悪く全体がよく聴こえません。
そこで会場後ろのミキサー近くに移動。
すると今まで聴こえなかった音の数々がくっきりと。

パーカッションは3人。曲によって担当を入れ替えています。
打撃系のアンサンブルはまさにティンバそのもの。
サウンドの中核はキーボード2、ギター、ベースの4人。
ベースは音数が多いのにどっしりと重量感があってバイラブレ。
好きなタイプです。
ホーンはトランペット2、トロンボーン2の4名。
トロンボーンのAmaury PerezはAlexander Abreuの盟友で
このバンドの事実上のセカンドディレクター。
この2人の創ったバンドですからホーン・アンサンブルがある意味、
最も聴きどころといえます。
そしてコロが2人。左のコロは主にハモリのパートを。
右のコロとAmaury Perezがユニゾンでリードのパートを歌うのですが、
Alexander Abreuが掛け合いパートが多いので
コロの3人がメロディを歌い上げている構造です。

そしてライブ中盤。いよいよAlexander Abreuのトランペット・ソロ。
ゆったりとしたダンソンを吹き上げるAbreuの音色は
太く、くっきりと、澄み切っていて、今までバイラブレだった
ライブハウスが一瞬でブルーノートになったようでした。
ある種彼のトランペットが1曲だけというのはもったいないくらい。
その後、数曲でアンコールに。
ラストはヒット曲Pasaporteであっけなく終了。
22時が終了時間と決まっていたようで、
前座が長すぎて本来のライブ時間が
短くなった点で不満を残す大阪公演でした。

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名古屋公演 8/29 Nagoya Club Quattro

大阪と同じ広さの会場が満杯に。
その上キューバ人を含むラティーノス大勢がステージ前に
陣取る様子はさながらハバナでのライブの様。
キューバ人の演奏はその時の環境に大きく影響されるようで、
バンドもAlexander Abreuも大阪はるかに上回る会場の盛り上がりに
演奏もぐいぐい熱を帯びたものになっていました。

その強烈な演奏にライブ中頃には音のつぶが全身を貫き、
シンコペイトの嵐はこれでもかと襲い掛かってきて
素晴らしいのに耐えられない過剰感と
その逆の幾何学的ですらある静寂感が同時に降りてきて
久々にキューバ音楽の凄まじさを体感しました。
音楽だけでこれだけのことができるということを
アイドル志向の他のレゲトンバンドやティンババンドに
見せつけているかのようです。

そして名古屋公演でのPasaporteは、マイクを会場に向けて大合唱に。
この曲はキューバやラテン諸国の人達の海外移住に対する問題や
複雑な心情が描かれているのだなあと実感。
会場のラティーノスが歌うPasaporteがなぜか切なくく伝わります。
名古屋公演は時間もたっぷりで盛り上がりと演奏も最高な内容でした。

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東京公演 8/31 Zepp Diver City Tokyo

大ホールの会場にほぼ満員の観客。さすがに東京です。
この日はEddy K、ブラジルのPaula Lima、
そしてHavana D Primera の出演。
その前にダンス・パフォーマンスも数多く。
ブラジルのコンテンポラリィ・サンバは予備知識ない中、
素晴らしい演奏で楽しめたのですが、
キューバ音楽ファンにとってみればEddy Kで温まった身体が
1時間近くも他ジャンルにいってしまい
待ちくたびれた感じになっていました。
Eddy KとPaula Limawの出演を逆にすれば
よかったと感じてしまいました。

Havana D Primera の演奏は会場が横に広いせいもあってか
モニターが聴こえていないようでなかなかしっくりきていません。
多くのバンドが入れ替わるコンサートは、
音の調整が難しく、それが演奏に影響するのでしょう。
とはいえHavana D Primera のサウンドは圧倒的。
充分、旬なキューバ音楽を楽しめたのではないでしょうか。

そして最期のアンコール曲はなんと
会場の予想を裏切りPasaporte以外の曲に。
会場内では、もう1曲、Pasaporteのアンコールを
という声が響き渡っていましたが、これで終了となってしまいました。
この曲はAlexander Abreuにとって、
皆が望むただのヒット曲ではないのかもしれません。
3回の公演を観て、Alexander Abreu y Havana D Primera は、
エンターテイメントとしてではなく
音楽のエネルギーを伝えるバンドなのだと感じました。
ティンバは過去の者どころか、
まだまだ最強のキューバ音楽であることを
見事に証明したライブでした。

(福田カズノブ)


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