私のDJイベントも
今年最後になります。
そして
来年は休もうと思っているので
しばらくキレッキレの
ミックス聴けなくなりますよー。
ぜひ
足をお運びくださいね。
***
ポピュラー音楽としては
一級品です。
グアコの日本ツアーを
拝見しました。
私のこのバンドに対する思い入れは
過去のディスクレビューなどを
ご参照下さい。
今回いただいた解説文によると
「ベネズエラの地方の民衆音楽を
演奏していた」ことが
ルーツとありますが
もはやベネズエラ
中南米の一地方の音楽
という感じではありません。
非常に「現在の音楽」であり
ベネズエラだからといって
ラテンを代表する音って
感じでもないし、民族音楽を
深く感じることもないんですね。
ダンス音楽であり
じっと聞き入ることのできる
緻密な演奏集団であります。
そもそもパーカッションだけでも
6人くらいいたので
リズムの複雑さはすごいです。
でも
アンサンブルが良いので
ひとつひとつのリズムが立っていて
素直にうちとけることが出来ます。
結成から50年になるという
このバンドは、もちろん
メンバーが入れ替わりながら
進んでいます。
でも
私がグアコの特色の
ひとつと思っているギターの
効かせ方や、印象的な
ベースラインは
同じなので、みなさん
グアコテイストに忠実だと感じました。
そのバンドの名曲を
魅惑的なボーカリストが歌うことが
最大のアピールとなる
オルケスタも多いですが
ここでは
歌手は楽器のひとつというような
馴染み方です。
だからといって
物足りないかといえば
非常に魅力的でした。
これだけの重厚な音を
緻密に構成し
しかもダンスミュージックとして
提供できるレベルの集団は
少ないと感じます。
彼らに比すると
キューバのオルケスタは
良くも悪くも分かりやすい
気がします。
分かりにくさの一つに
ジャンル定義付けがしにくいという
点があるかと思いますが
だからこそどの曲でも楽しめます。
今回、私の愛する楽曲は
ひとつとして演目にのることなく
コンサートは終わりました。
しかし
どの曲にも引き込まれました。
主催団体の特殊性から
観客の殆どは着席のままでしたが
私は
それも良いと思います。
もみくちゃになりながら
ダンスしながら音楽を聴くことの
楽しさももちろん理解していますが
(そういう観客を前にしたほうが
パフォーマンスが向上するアーティストも
多いです)何にも邪魔されず
集中して聴くだけの価値がある
音楽を、じっと聴き入るのもいいものです。
踊らずに
流麗なダンスミュージックに
聴き入る。
わたくしは
彼らの重層的な音楽を
満喫いたしました。
*DJ KAZURU*
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