アダルト・エデュケーション
村山由佳著
男性作家のものって
上手な作家さんであっても、なぜか
独特な女性観だったり、そりゃないよっていう
男女関係がよく出てきてあれが興醒めですが
これはリアリティあるなー、と
感心致しました。
短編12作どれも芸が細かい!
中でも仕事のできない後輩に
男を獲られたと悟った主人公が
その後輩の
「胸のところにへんなリボンのついた
安さ爆発」の「黄色いカーディガン」
に鼻水をなすりつけるくだりは良かった。。。
女性は自分より素敵な女性に
男を獲られるのは納得できるのにね。
あと「女の子を落とす」コツとして
「途中で迷いを見せてはいけない。こちらが
迷えば相手はもっと迷う。そんな暇など
ないくらいに次々に仕掛け、優しい残酷さで
最後の一線まで押し切って、かわりに
言い訳の余地を与えてあげればいい」
っていう説明があるのですが、もう単純に
「スゲエ」という感じでした。
ちなみに装丁のタトゥーは著者ご本人の
胸元に彫られたものと同じ図柄だそうです。
(DJ KAZURU)
おれも、恋愛小説ならほとんど女性作家を読むな。男性作家でフィットしたのは、石田衣良「逝年」佐藤正午「ジャンプ」くらいです(どちらも、いわゆる恋愛小説とはちょっと違うけど)。
女性作家にも、男性に対する幻想があるはずだとは思うけど、なぜかあまり気になりません。
アダルト・エデュケーションはもともと気になっていたけど、kazuruちゃんのコラムを読んで買いたくなりました。
ジョージさま
佐藤正午は未読ですが興味あるので
「ジャンプ」読んでみます!
たぶん女性のほうが幻想を幻想と認識できるんでしょうね・・・
男性のほうが夢見がちである気がします、こと
男女のことに関しては。
「アダルト~」は雑誌ジンジャーで連載している時に
ちらっと読んで引き込まれたのですが、最初に
村山由佳を紹介してくれたのはメンズの友人なんですよ。
男性もこんなの読むんだ! って新鮮でした。
やっぱり、女性の方が集中力をもって異性を見てる(そしていろんなことを感じている)と思うね。
男性作家は、ストーリーを構築するとか、「かつてない世界を描く!」みたいなことに一生懸命で、女性のことも物語や世界の構成要素のように扱っている気がする。
村山由佳は(特に初期作品は)、男性読者結構いそうです。
>男性作家は、ストーリーを構築するとか、「かつてない世界を描く!」みたいなことに一生懸命で
納得~。
また面白い小説読んだらコラムにUPしますねー。
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