今月の「婦人画報」の
スイーツ百選素晴らしい。

千疋屋の季節のショートケーキが
筆頭なのは当然としても
次に近江屋洋菓子店を紹介するという
流れが実にいい。

私の大好きなウエストのシューや
エーグル・ドゥースのモンブランも
掲載されていますが
よりページを割いているのは
村上開新堂であったり、と
関西方面も
御影ダニエルや高杉など
納得のラインナップ。

・・・

テレビシリーズ「座頭市」の
再放送を毎日毎日
延々と（なんと昨年末から！ 全１００本
完全再放送してくれるのだろうか、頼むよ
フジテレビ） 見続けて
いるのですが
ちっとも飽きない。

こんな面白いテレビ
40年近く前まではやっていたのだなあ
大人なつくりっていうか
勝新太郎自身のアイディアで
撮られたという捻りのある
カットが多いこともあり
４５分の映画を見ているようです。

きけば
当時一本８００万前後の製作費が
あてられたテレビドラマに
２千万円の製作費をねん出させ
それでも、勝新太郎があれこれ
拘るから赤字だったとか。

音楽も凝っているなあと
思えば富田勲（テーマソング
「おてんとさん」も名曲）だったり
脚本が新藤兼人とか
スタッフもすごい人材。

基本ストーリーは
宿場を渡り歩く
座頭市が
悪をばっさり斬る、という単純な展開ですが
ディテールが複雑なので
うっかりよそ見していると
話が分からなくなる、つまりは
心情の複雑さを描いているのですね。

「あんまさん」が
出会うのは
惚れた男のために
身を沈めてまで尽くす女や
愛を全うするために
庄屋の跡継ぎの地位を捨てた
青年など、一筋縄ではいかない
人生を選んだ人ばかり。

それらを演じるのが
石橋蓮次、緒方拳
十朱幸代、加賀まりこ、津川雅彦
みたいな大物ってこともあって
芝居の重厚感たっぷりです（特に
松平健と浅丘ルリ子が
雪に埋もれて心中する話、そして
新藤恵美と殿山泰司が親子で座頭市の
命を狙う話がよかった）。

勝新太郎が
ともすれば鼻で笑われそうな
男の純情や
女の一途さみたいなものを
信じていたことが分かるドラマ。

私もそういうのが大好きだ。

(DJ KAZURU)