「人として、なるべくなら顰蹙など買わぬように生きていこう」
という考え方と並んで、
「生まれてきたからには顰蹙の一つも買わないと!」
という二通りがあるとしたら、間違いなく後者の方々が集う
山田詠美&高橋源一郎の鼎談集「顰蹙文学カフェ」。
最後に登場する瀬戸内寂聴先生が「顰蹙の大家」なんて
呼ばれていますけど、冒頭から素敵過ぎます。
「今はあまり顰蹙されてないみたいよ。私は変わってないんだけど、周りが変わってきて。
何かと持ち上げられる」(瀬戸内)
「顰蹙って歴史を作るくらいずっと続けていると、何か尊いものになるのかも(笑)」(山田)
「でも、だれの顰蹙を買うのかしら。一番最初にあいつはけしからんとか言い出す人間がいるわけでしょう。
それって誰なのかしらね(中略)たぶん図星さされたから怒ったのよみんな(笑)」(瀬戸内)
とかいう感じでね、小気味よく続いていきます。
瀬戸内さまも、今では「道路の向こう側から拝まれる」ような存在らしいですから
顰蹙を買うことなどこわくはありません。「顰蹙も買い続ければ生き仏」。
他にもゲストには古井由吉氏など登場されていて読み応えがあります。
私も、顰蹙DJバーでも開こうかしら。
(DJ KAZURU)
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