桐野夏生新刊
「ハピネス」拝読。
久しぶりの女のどろどろが
読みたくなって(笑)。
ママ友同士の
表面ニコニコ、裏ではドロドロなんて
もう常識みたいになってる気がしますが
女性の嫉妬心を掘り起こさせたら
最高の桐野氏です。
よくもまあ、と感心するくらい
隣で見聞きしてきたように
主婦同士の付き合いが描かれておりました。
舞台となる
江戸川の「タワマン」なんて
わたくしにはピンときませんが
いまは、子育て世代の
憧れになりうる土地なんですね、同じ
タワーに住んで
ちょっとした差異(あっちのほうが
高層階に住んでいる、など)でつけられる優劣に
振り回される人生。。。ひえー。
同じ年の子供がいる、とか
同世代の主婦、とか
共通項がそもそもおおいから
くだらないことで嫉妬したりするのかな、と
思います。
なるべく自分と違う人種と
友達づきあいするのが
健康的ってものかもしれないですね。
比べようもないような業種の人とか。
そもそも
ただのママ友達に気を遣って
右往左往するヒマがあったら
教養でも身に着けたほうが
よほど子供のためになるはずですが
きっと
子育てのさなかって
私などには思いもよらぬ
プレッシャーがあるのでしょう、ほんっと大変!
物語の後半
主人公の意外な過去が明かされ
話は二転三転。
おとなしかった女性が
ぷつっと豹変して強烈なセリフを言ったりするのは
桐野氏の得意な展開ですが
身近な人に、こんな感じで
攻撃されたりしたら
ショック深いと思うわ・・・。
やはり女を書くのが上手い作家です。
(DJ KAZURU)
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