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2023イヴェント休業中、各コラム更新中《TIMCUBA動画有》

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2/10 復活TIM★CUBA

17568 2/10 麻布トロピで久しぶりに ティンクーバやります。 DJ KAZURU が昔作った キレッキレのリミックス中心。 翌日が祝日なので ゆっくりお楽しみいただければ幸いです ************** La Tropi Azab..

2/1 イサックを語る

17586 下北沢ボデギータで 福田カズノブがイサックデルガードを語る マニア向けのイベントです キューバ料理もご注文いただけます ..

人体の進化

井上理津子著
「遊郭の産院から」 拝読。

刺激的なタイトルがついていますが
前田たまゑ、という
カリスマ産婆さんの
一代記インタビューです。

彼女が、産婆を志して
最初に勤務した医院が
遊郭の近くで開業していたというだけで
いわゆる夜の女相手の
産婆だったわけではありません。

たまゑさんは
大正七年生まれ。

避妊の知識がない時代(通常
女性は一生で10回から15回妊娠するそうだ)つまり
多産時代、中絶の禁じられていた時代から
産婆をしています。
これは出産が病院ではなく自宅で行うことが
当然だった時代と重なります。

50年の産婆生活(で
8000人とりあげたらしい)の間に
計画的な出産をよしとする国の方針があらわれ
病院での出産へと移行する時代になった。
これは戦後アメリカの影響であったようです。
そして
産婆の存在は希薄になっていく・・・まさに
日本の出産事情の変化の波を
身体で感じてきた人であります。

たまゑさんの弁では
薬剤や器具に頼る出産は不自然であり、
熟練の産婆が持つ
女の知恵と経験値とテクニックで
自然な出産を導くやり方こそが
真っ当ということになります。

逆子を治すテクニックとか
身体に負担をかけない方法のあれこれが
書いてあり、いやー、すごいものだ、と
確かに思ってしまうのですね。

しかし
ここ数十年
産婆には手に負えない、外科的処置が必要な
重いお産の人が増えたということで、それは
すなわち
食生活の変化、便利な生活基盤があるゆえの
運動の少ない生活習慣、というものが
かかわっているのではないか、ということです。

病院で生むしかない体に
女性のほうが変化しているのかもしれません。
生の感動にもっとも近い
産婆という職業が
消えかかっているなんて
人間の進化も美しいことばかりではありませぬ。

(DJ KAZURU)


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