仲代達矢「未完。」拝読。
先だってここでも紹介した
春日太一さんの
「日本映画黄金時代」
と
ほぼ同じ話が書いてありましたが
仲代氏も80歳を超えて
ご自身でも
残せる仕事はあとわずか、と
発言されている今、この人の
話をきいておくことは
日本人として重要だ! と
改めて思いました。
戦争体験、というか
貧困体験と
華やかな映画の時代を
ともに経験している方は
これより下の世代にはいなくなって
しまうのですから。
60年あまり
現役を貫いてきた
仲代氏ですが、役者を
とりまく環境には
悩まされっぱなしみたいで
2013年も、この御大が
やりたい芝居をやるために
スポンサーもつかない状態で
たった50席の箱で
演じているそう。
今は
とにかく面白くわかりやすい
エンターテインメント作品が
主流となり
そればかりになって
芸術性の高い作品や
難解な作品は煙たがられてしまう。
心血を注いだ芸術作品を
完成させたとしても
それが収益に直結するわけでもない。
くだらない
子供だましが大ヒットしたりするのだから
まともなクリエーターほど
頭を抱えているのが見える。
つらい時代だ。
(DJ KAZURU)
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